素直で真面目なユウキくんは、絶対に行きたい高校ができました。
とっても仲の良いお友達のタクヤくんが、「俺と一緒に○○高校へ行こうぜ!」と言ってくれたからです。
そこで○○高校に目標を設定しました。
でも、今の学力では○○高校には行けないことはユウキくんも分かっています。どうやってテストの点数を上げればいいのか分からないので、みんなから先生と呼ばれる人に聞いてみることにしました。
だって、先生はいつも「頑張って良い高校へ行け!」って言っているし、何でも知っているように思えたからです。
「センセイ、ぼくは何をしたらいいですか?」
すると、センセイはこう答えました。
「とにかくたくさん勉強しましょう!」
ユウキくんは素直で真面目なのでちょっと考えてからまた聞いてみました。
「どうすれば、たくさん勉強できますか?」
センセイはちょっと困った顔をして、こう答えました。
「家に帰ったらすぐに机に座るんだよ。それで学校の宿題やワーク、それから明日の予習、今日の復習、もし前に勉強したことで不安なところがあるんなら、そこの勉強をするのもいい。でも計算問題をたくさん解くのも基礎固めになるぞ。」
ユウキくんは、家に帰ったらすぐに机に座りました。
言われてみれば、今まで習ったところで分からないところはたくさんあるので、これならたくさん勉強できそうです。
でも、問題を見てもさっぱり分かりません。ずいぶん前に習ったことだからか、全く思い出せないのです。
仕方がないので、学校の宿題をやることにしました。
これなら最近習ったことなのでできそうです。ですが、やっぱりできません。
前に習ったことよりは覚えているので、ペンも少しは進みますが、あまり違いはありません。
家に帰ってからずっと机に座って問題とにらめっこして、ユウキくんは少し疲れてしまいました。
たくさん勉強する道具はありそうだけど、全然解くことができませんでした。
ベッドに入ってから少し泣きそうになりました。
でもユウキ君は、「明日もセンセイに聞いてみよう!」と思いました。
次の日、ユウキくんは、センセイに聞きました。
「宿題だったり、予習復習、前に習ったことを思い出してみたり、計算問題を解いてみたり、やることはたくさん見つかったんですけど、全然解けませんでした。どうすれば、たくさん勉強できますか?」
すると、センセイは、なぜかまた困った顔をしてこう答えました。
「まずは自分が分かるところまで戻ってみてごらん。そこから一つずつ進めていったらいいんだよ。」
ユウキくんは、また家に帰ってから分かるところまで戻ってみることにしました。
ユウキ君は素直で真面目ですから、昔の教科書をタンスから引っ張ってきて分かるところはどこだろう、と探しました。
すると、中学1年生の教科書の半分くらいまで戻ってしまいました。
どうやら、1年以上前まで戻らないと、分からないみたいです。
そこで、分かるところまで戻れたので、そこから一つずつ進めていこうと思いました。
しかし、一つ進んでしまったら、全く解けません。
教科書の文章がただの文字の羅列にしか見えないのです。
それに、ここから一つずつ進めていったら、途方もない時間がかかりそうです。
ユウキくんは、すっかり疲れてしまいました。
家に帰ってすぐに、わざわざタンスから教科書を引っ張り出してきたのに、何一つ進展がなかったからです。
ベッドに入ってから、また少し泣きそうになりました。
でも、我慢して、考えました。
「どうして、何でも知ってそうな先生に質問したのに、たくさん勉強ができないんだろう?無駄な時間だけが過ぎていくぞ」
その時、お父さんとお母さんのことを思い出しました。
お父さんはこう言っていました。
「わからないことがあったら、ちゃんと聞くんだよ。わからないままでやっても、できないからね。この前買ってあげた飛行機のプラモデルと同じだよ。『作り方』の紙をよく見て作らないと、ちゃんとした飛行機はできないだろ? だから、わからないことがあったら、『なぜ?』って聞くんだ。そうすると大人はちゃんと教えてくれるからね」
そして、ちゃんと聞くと、お母さんはいつもやさしく教えてくれます。
この前、テレビが点かなくなっちゃった時、「なぜ?」って聞いたら、お母さんはちゃんと教えてくれました。
「ユウキ君、電池がなくなっちゃったから、リモコンが動かないの。だからテレビが点かないの。それじゃ困るでしょ? だから、このお金を持って、コンビニに行って、電池を買ってきてちょうだい。コンビニの人に、『タン3の電池が4本入ったやつをください』って言うのよ。そうすれば、リモコンは動いて、テレビを見られるようになるからね」
「よし、明日は、センセイに聞いてみよう。お父さんに言われたように、ちゃんと『なぜ?』って聞いてみよう。そうしたらセンセイは、お母さんみたいにやさしく教えてくれるに違いない」
ユウキ君は嬉しくなって、ぐっすりと眠りました。
次の日、ユウキ君はセンセイに聞きました。
「センセイは、『たくさん勉強しろ』って教えてくれました。でも、宿題をやっても復習しても問題は解けないし、昔の教科書を引っ張り出してきて考えてみたけど、やっぱり分からないんです。問題とにらめっこする時間だけが過ぎていきます。センセイ、どうすればたくさん勉強できますか?」
すると、センセイはなぜかとっても困った顔になりました。
そして、こう言いました。
「でも、高校に受かるためには、たくさん勉強しないとね。」
ユウキくんは、お父さんの言葉を思い出して、こう言いました。
「なぜ、高校に受かるためには、たくさん勉強しなければいけないんですか?」
センセイは、もっと困った顔になってこう言いました。
「たくさん勉強しないと、高校に受からないからだよ。」
ユウキ君は、お父さんの言葉を思い出して、また聞きました。
「じゃあ、どうやったらたくさん勉強できて僕の行きたい高校に受かるんですか?飛行機のプラモデルを作る時の紙みたいに教えてください」
そしたら、センセイはもっともっと困った顔になりました。
そして、突然怒り出しました。
「そんな紙はないよ!グダグダ言わずに、言われた通りやればいいんだよ!」
センセイは、お母さんのようにやさしく、わかりやすく教えてはくれませんでした。
でも、ユウキ君は、「男の子は泣いちゃいけない」とお父さんが言っていたから、泣きそうになったのを我慢して、もう一回、聞きました。
「ボクは言われたとおりにやったけど、問題を見ても全然解けなかったし、ただ問題を見る時間だけが過ぎていくから、教えてほしいだけなに・・・どうやったらたくさん勉強できるんですか? どうしてたくさん勉強しないとボクの行きたい高校に行けないんですか?」
センセイは、顔をまっ赤にして、怒鳴りはじめました。
「上の高校に行きたかったら、たくさん勉強しないとダメに決まってるだろ! だからたくさん勉強しなくちゃいけないんだよ! だからやればイイんだよ! どうやってとか、聞くんじゃないよ!」
ユウキ君は思い出しました。
お父さんもお母さんも、こういうのは「ヘリクツ」だと言っていました。
ヘリクツを言う人のことは、信じてはいけないと言っていました。
素直で真面目なユウキ君は、「ホントのこと」がわかりました。
「センセイは、知らないんだ。知らないから、答えられないんだ。大人なのに答えられないから、それをごまかそうとして、怒ってるんだ」
素直で真面目なユウキ君は、お父さんとお母さんに言いました。
「ホントのことを教えてくれる人と会いたい。そしてボクはどうしてもタクヤ君と一緒の高校に行きたいんだ!」
本気で自分の思いを伝えたら、お父さんもお母さんも、とってもほめてくれました。
そして一生懸命、ボクの思いを実現するお手伝いをしてくれました。
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