(学校の雰囲気)フィリピン滞在記235】

 

 

 

38年間は日本で高校数学教師でした。

数学教師が日本語教師としてフィリピンに渡り、早くも1年。

日本に行く技能実習生に日本語を教えています。

いろいろなことがあり驚きの毎日です。

もの凄く可能性の多いフィリピンですが問題もあります。

日本から近いようで遠いフィリピンの滞在記です。

 

 

私は日本とフィリピンで教師を経験している。

いろいろ思うことがある。

今回はこのことを書いてみたい。

 

日本で働く技能実習生。

彼らに日本語を教えている。

基本的に仕事は日本語の授業。

 

現在は5クラスの担当だ。

1クラスあたり1時間の授業だ。

17:00に仕事は終わる。

 

クラスごとに担任はいる。

フィリピン人先生が担任だ。

担任が自分のクラスを教えている。

 

一日に日本人教師が1時間教える。

クラスの生徒管理は担任が行う。

担任の存在は生徒たちにとって大きい。

 

生徒たちはどうか。

学校には朝8時から午後5時までいる。

帰りの会はオンライン。

代表の生徒が司会をする。

 

終われば生徒たちもすぐに帰る。

全員、寮で生活している。

17:30にはほとんど人がいない。

担任の先生も17:00すぎに帰る。

 

生徒たちは午後6時から8時まで勉強タイム。

宿題も多く時間に追われている。

休日は日曜日のみ。

 

生徒たちの授業料はどうか。

寮費や食事代は実費。

授業料は日本企業の援助だ。

 

生徒たちには明確な目標がある。

日本で働いてお金を貯める。

企業の援助をもらいながら日本で働く。

 

そのためとても一生懸命勉強する。

授業中、寝ることはない。

いつも真剣で大きな声で答えている。

 

教室は20人前後。

緊張した雰囲気がある。

それでいてとても授業しやすい。

 

彼らの明るさのおかげだ。

ちょっとしたことでも大笑い。

笑い飛ばしてくれる。

                (日本語を学ぶ生徒たち)

素晴らしい雰囲気だ。

授業に安心して集中できる。

他の心配事はあまりない。

生徒たちを全面的に信頼できる。

 

もちろん、悩んでいる生徒の対応もある。

教師は生徒たちのためにいろいろ行動する。

 

生徒たちは教員に大変気を使う。

先日、授業中に鼻をすすった。

鼻紙が二箱あっという間に出された。

「ありがとうね。大丈夫です」

 

経済的には中流以下の生徒たち。

決して恵まれているわけではない。

 

結婚している生徒も多い。

小さい子どももいる。

それでも3年間、日本で働く。

 

ほぼ全員が家族のために働く。

日本に行くのも家族のためだ。

学校に来られるのは家族のおかげ。

全員が家族に感謝している。

 

日本の学校とは環境が違う。

比較は出来ないであろう。

 

それでも学校で学ぶことについて思う。

教える側と教えられる側。

お互いに一生懸命で教育がされる。

 

人間性を土台にした教育といえる。

技術を教える前に人間性が土台にある。

これは当たり前かもしれない。

日本の学校はどうだろうか。