【(音の大切さ)フィリピン滞在記234】
38年間は日本で高校数学教師でした。
数学教師が日本語教師としてフィリピンに渡り、早くも1年。
日本に行く技能実習生に日本語を教えています。
いろいろなことがあり驚きの毎日です。
もの凄く可能性の多いフィリピンですが問題もあります。
日本から近いようで遠いフィリピンの滞在記です。
4ヶ月でいかに基礎力をつけるか。
学校での目標だ。
学ぶ内容は1年分。
かなり無理がある。
どうしているか。
文法を詰め込んでいる。
文法はタガログ語で詰め込む。
確かに集中して学ぶことは大切だ。
4ヶ月でもかなり話せる生徒はいる。
ただ、音が悪い。
音がなおざりになっている。
そのため、会話が難しい。
会話は音が最も大切だ。
そこをどうするか。
音に慣れる。
そのためには時間がいる。
音に慣れるためにどうするか。
いろいろな試みをしている。
正しい発音の練習。
特に母音に注意する。
毎回の授業でチェックする。
次にアクセント。
これも毎回確認する。
同じ読み方でアクセントが異なる。
そんな単語を練習する。
最初は区別すらつかない生徒が多い。
ところが一ヶ月もすればまったく変わる。
毎日の練習は大きい。
聞き取れるようになる。
次に拍(ビート)である。
拍とは何か。
例えば『上司(じょうし)』
『じょう、し』 で2拍、1拍。
これを(タン、タ)と呼んでいる。
『じょ、し』(タ、タ)と発音する生徒が多い。
『う』が省略されてしまうのだ。
通じる発音かもしれない。
しかし、日本人からすると違和感がある。
拍はルールがはっきりしている。
練習すれば良い。
自分で拍を取ることが出来る。
次にイントネーション。
これもルールがある。
疑問文は最後が上がる。
英語と同じだ。
これらを毎回の授業で行う。
アクセント、拍、イントネーション。
この3つだ。
3つが大切ということがわかるだけで大きい。
これらは相互に関わっている。
そのため、朗読、歌を歌ったりする。
特に歌は楽しく学べる。
「てるてる坊主の歌」はよく歌う。
生徒たちはすぐに覚える。
忘れろと言っても覚える。
しかも音がはずれない。
外れると歌にならない。
楽しくて美しい音が堪能できる。
(卒業式でダンス)
4ヶ月だけでは期間が短い。
どうするか。
スマホの利用だ。
自分で音のチェックをする。
基本なら4ヶ月で十分だ。
その後のチェックはスマホだ。
文法のチェックもできる。
生成AIなら十分だ。
自主的学習が出来る。
そんな状態に持って行くこと。
それが目標だ。
彼らは日本で働く。
かなり忙しい。
そこでいかに語学力を付けるか。
自学自習力にかかっている。
そのポイントは音だと思っている。
音をいかにチェックするかだ。