【(協力し合う社会)フィリピン滞在記233】
38年間は日本で高校数学教師でした。
数学教師が日本語教師としてフィリピンに渡り、早くも1年。
日本に行く技能実習生に日本語を教えています。
いろいろなことがあり驚きの毎日です。
もの凄く可能性の多いフィリピンですが問題もあります。
日本から近いようで遠いフィリピンの滞在記です。
「フィリピンでは許されるんだよ」
これは日本人教師J先生の言葉だ。
J先生はベテラン日本人教師。
日本人教師のチーフだ。
授業も何回も見学させてもらった。
授業はとても熱心で頭が下がる。
仕事の経験は豊富だ。
いろいろな職を経験されている。
特に建築関係に詳しい。
もちろん、人生経験も豊富だ。
J先生は75歳。
とてもそんなお歳に見えない。
自転車で颯爽と現れる。
J先生、先日結婚された。
お相手は40歳のフィリピーナ。
凄いなと思っていた。
先日、J先生に言われた。
「私には50歳の娘がいます」
娘より若い奥様と結婚。
さすが、J先生。
先日、10歳の娘さんが学校に来ていた。
「失礼ですが、先生は何回結婚されていますか」
「4回だよ」
そこで冒頭の言葉だ。
年齢の感覚が日本とは異なる。
生徒にもよく言われる。
「私たち、年齢は関係ないんです」
結婚相手の年齢幅は広い。
結婚は一族のつながりなのだ。
相手のみが問題ではない。
相手の年齢はそんなに問題にならない。
しがらみが多いかもしれない。
それでもみんなで協力する。
個人が弱い社会。
そのための生きていく知恵なのだ。
仲間意識が強いのかもしれない。
学校でも仲間だ。
もの凄く気を使う。
ある生徒がテストで合格する。
みんなで歓声を上げる。
みんなで喜ぶ。
フィリピンには介護という概念がない。
老人は一族が面倒をみる。
面倒をみる人は必ずいる。
給料が安い。
個人では生活が苦しい。
そのため皆でお金を儲ける。
子どもは海外に出稼ぎに行く。
実家にお金を仕送りする。
子どもが多いのでかなりの額になる。
これも助け合いだ。
(家族連れで賑わうモール)
フィリピンでは家族の結束が強い。
誰でもお互いに世話をしあう。
一族で協力し合う。
協力し合うのが当たり前の社会だ。