数学的思考に目覚める会話2-3

辺と角の関係③

 

 

こんにちは。ヨッシーです。私は長年数学教師をしておりました。

現在はフィリピンで日本語を教えております。

数学の魅力に魅せられたモノです。

 

このブログでは、多くの人に数学の魅力をお伝えしたいと思っています。

数学の魅力がわかれば世界が変わって見えます。

一生の財産となると思います。

 

AIの台頭する時代であるからこそ、数学的思考はより重要になると思います。

数学的思考に目覚めた人々が多くなることを夢みています。

 

 

【今回の課題】

辺と角の関係 直角三角形の性質

 

登場人物はヨッシー先生(Y先生)、努力家のM君、直観のするどいH君、

冷静なSさん。この3人とヨッシー先生の会話で構成されています。

 

ヨッシー先生「みなさん、こんにちは」

H「今回は何を考えますか」

ヨッシー先生「直角三角形の性質を考えます」

直角三角形は三角形の基本になります。

 

ヨッシー先生「これはどうしてですか」

M「ええっ、どうして?」

H「当たり前みたいですが、どう説明したらよいですか」

 

     いろいろな解法を考えてみましょう。

     自由に考えることが出来るのが数学の魅力です。

 

ヨッシー先生「ABの中点Mから辺OA,OBに

                  垂線を引きます。図②で考えてください」

 

M「MC∥BO、MD∥AOとなります」

H「ということは、AM:MB=1:1の比がそのまま移る」

S「AC:CD=1:1、BD:D=1:1ということ」

H「交点C、DはOA、OBの中点となります」

 

 

                    図をよく見て考える。

                   図形を描いて考えることが基本です。

 

H「あれ、合同である直角三角形に分割されていませんか」

M「そうですね」

4つの合同な直角三角形があります。

 

S「合同三角形の対応辺は等しいのでMO=MA=MB」

 

これで証明終わり。

別解を考えてみましょう。

 

ヨッシー先生「点Mの取り方を変えてみましょう」

H「どういう意味ですか」

ヨッシー先生「OAの垂直二等分線とABの交点をNとします。結果的に点Nと点Mは一致します」

 

 

 

M「CNはOAの垂直二等分線なのでNA=NO」

       目標はNA=NBすなわち点NはABの中点であること。

      直角をいかにして使うか。

      角の関係から辺の関係を調べてみましょう。

 

 

H「△NAOは二等辺三角形で底角が等しくなります」

M「だから∠A=∠AON」

S「⑥で角は●の記号ですね」

ヨッシー先生「後は何が分かればよいでしょうか」

 

NO=NBとなることを示す。

 

H「もう少しです。NA=NBが目標です」

M「どうしたらいいですか」

S「NO=NBがいえればNB=NAです」

H「と言うことは△ONBが二等辺三角形で底角が等しくなれば良いわけだ」

 

             図をよく見て考える。直角がヒント。

          △ONBが二等辺三角形になれば良い。

 

 

M「図から∠NOB=∠B」

S「記号で★=▲ということですね」

 

△ONBの底角が等しくなる。

底角が等しいので△ONBは二等辺三角形。

以上よりNO=NB、NO=NAより

NA=NBとなります。(点NはABの中点)

 

      前提を変えてみる。見方が変わり解決につながる。

 

          斜辺の中点Mは直角三角形の外接円の中心です。