(やられた)フィリピン滞在記228】

 

 

 

38年間は日本で高校数学教師でした。

数学教師が日本語教師としてフィリピンに渡り、早くも1年。

日本に行く技能実習生に日本語を教えています。

いろいろなことがあり驚きの毎日です。

もの凄く可能性の多いフィリピンですが問題もあります。

日本から近いようで遠いフィリピンの滞在記です。

 

A先生のクラス

女子22人。

職種はパン製造だ。

 

今日がサヨナラパーティ。

明日は学校にいない。

来月、日本に行く。

 

担当の日本語教師が途中でやめた。

そのため、私が途中で引き継いだ。

女子らしい真面目なクラスだ。

 

担当のA先生はとても熱心だ。

授業テクニックもナンバーワン。

10年のベテラン教師だ。

 

何度も授業を見せてもらった。

熱気に満ちた情熱的な授業。

先生はとても謙虚だ。

生徒から尊敬されている。

 

最初、食事パーティのみかと思った。

食事が終わり帰ろうとした。

「先生、まだあります」

 

どうも式を企画しているらしい。

日本語の歌を2曲歌ってくれた。

泣いている生徒がいる。

 

代表の生徒のスピーチ。

お礼の言葉を述べてくれる。

私は2週間しか教えていない。

 

申し訳ない気持ちが強い。

泣いている生徒がいる。

写真をパネルにいれてプレゼントしてくれた。

 

次は担任のA先生。

みんなが歌を歌う。

次にスピーチの生徒。

 

スピーチの生徒が泣いている。

みんな泣いている。

A先生の表情は優しい。

 

「彼女はやめたいと言っていたんです」

苦しかったんだろう。

頑張って卒業までたどり着いた。

おめでとう。

 

とても清々しい。

最後はクリスチャンらしくお祈りの言葉。

感謝の気持ちを表現している。

                       (お別れパーティ)

この感じはなんだろう。

真剣な学び。

それに応える教師。

 

本来の教育の現場だ。

何が日本と違うのか。

片付けはテキパキと行う。

先生が言う前にお互いに気を使って行う。

 

日本で最初に担任を持ったとき。

掃除当番を逃げてサボる生徒。

これが先進国の学校?

あり得ない生徒がいた。

 

雰囲気が全く異なる。

前提が違いすぎる。

日本の教員が疲弊するはずだ。

 

経済的に貧しい。

しかし、心は豊かだ。

表情がそれを物語る。

彼女たちの行動にやられた。

 

もっと努力しないといけない。

真剣な若者たち。

彼らは人生をかけた挑戦をしている。

それに全力で応えないといけない。