【(めっちゃ美味しい)フィリピン滞在記224】
38年間は日本で高校数学教師でした。
数学教師が日本語教師としてフィリピンに渡り、早くも1年。
日本に行く技能実習生に日本語を教えています。
いろいろなことがあり驚きの毎日です。
もの凄く可能性の多いフィリピンですが問題もあります。
日本から近いようで遠いフィリピンの滞在記です。
「これめっちゃ美味しいよ」
よく聞く言葉だ。
頭に残りやすい。
岐阜で働くフィリピン実習生Aさん。
Aさんはとても真面目だ。
日本語に一生懸命だ。
Aさんから聞かれる。
「めっちゃってどういう意味ですか」
「非常に、たいへんという意味だよ」
岐阜の金華山。
風薫る5月。
若々しい緑の青葉がまぶしい。
Aさんたちとロープウェイに乗る。
Aさんがいう。
「風景がめっちゃきれいです」
彼女のお気に入りの言葉のようだ。
何度も使いたがる。
これが反復練習になる。
鬼まんじゅうを食べる。
初めてらしい。
「それほど甘くないよ」
日本の食べ物には興味が強い。
味が繊細で美味しい。
一方、フィリピンは大味だ。
「鬼まんじゅうはめっちゃ美味しいです」
音と意味がピントくるらしい。
日本語は音が重要だ。
彼女たちに聞いた。
「日本に暮らしてどうですか」
「冬が寒いです。朝が大変です」
彼女たちは朝6時から仕事。
2月ごろはまだ暗い。
しかも寒い。
フィリピン人にはめっちゃ寒い。
フィリピンの午前6時。
すでに30℃は超えている。
1年中30℃前後の常夏。
暑いので早起きの人が多い。
昼の外仕事は暑すぎる。
早朝から仕事をする。
6時はすでにかなり騒がしい。
「ほかに日本生活で何かありますか」
「漢字が難しいです」
漢字は日本人も難しい。
観光パンフレットをみる。
最近は多言語版もある。
日本語を勉強した彼女たちの感想。
漢字が多い。
意味が分からない。
もちろん読めない。
技能実習生たちの実態。
彼らは基本会話ができるレベル。
漢字はほとんど読めない。
これは提案だ。
観光案内や駅の掲示板。
ふりがなと英語訳を付ける。
意味は英語から。
読みはふりがなから分かる。
日常で学べる機会が増える。
何でもないようだが大きいと思う。
観光客も日本語に触れる。
ひらがなを学ぶ外国人は多い。
しかし漢字を見て勉強を諦める。
読めれば調べやすい。
携帯の音声入力で一発だ。
音が出ることは大きい。
漢字といかに付き合うか。
彼らの言語習得に決定的な影響を与える。
漢字が難しい。
それで勉強をやめてしまう。
いきなりの漢字は難しい。
少しずつ慣れる。
会話に慣れる。
次は読むことだ。
時間はかかる。
読めると漢字が覚えられる。
この段階は時間がかかる。
しかし、日本語の面白さも分かる。
日本に行ってからの学習。
この時期、何を学習するかが大きな課題だ。