一昨年、母を亡くした。
介護施設でコロナにかかった。
すぐに入院。
一ヶ月ほどで回復。
退院できた。
この時点で奇跡だと思った。
ところが施設に戻って2日で誤嚥肺炎。
すぐに入院。
一週間で亡くなった。
驚きであった。
快復力からすると強い思いがあった。
生きたいという思いだ。
後からお医者さんから聞いた。
「まだ、死にたくないのでお願いします」
母がよく言っていたそうだ。
生きたいという強い意志。
まだ、相当頑張れそうだと思った。
ただ、肺炎にかかると厳しい。
本当にあっという間だ。
介護現場は大変だ。
当時、施設ではコロナが流行っていたらしい。
介護士さん苦労は並大抵ではない。
知り合いの介護士さんから聞いた話だ。
施設の夜勤。
介護士さんは本当に大変らしい。
夜、看護師がいない施設の場合。
医療行為が十分にできない。
看護師さんと電話連絡して対応する。
何が起こるかわからない怖さがある。
人手が足らない職場。
このままでは働く人が大変な状況になる。
人材不足をどうするか。
これが私のこれからの生き方を決めた。
人と人の関係。
介護現場では人間現関係が大切だ。
介護士には専門性とともに人間性がいる。
フレンドリーは人が絶対によい。
少子高齢化の日本では人材が少ない。
ならば海外しかない。
東南アジアの人たちだ。
フィリピンやインドネシア。
平均年齢は20代。
それでいてフレンドリー。
現在、フィリピンで教えている。
彼らを近くで見ている。
本当にフレンドリーだ。
本当に優しい。
仲間や教師を大切にする。
特に家族をとても大切にする。
(卒業生代表あいさつ)
生徒たちがよく言う言葉。
「両親に感謝しています」
彼らは本心でそう思っている。
彼らは家族のために日本に行く。
子どもが小さくても日本に行く。
原則、3年間は国に帰れない。
それでも日本に行く。
お金を貯めるためだ。
トライスクルの運転手のJB君。
トライスクルに奥様と赤ちゃんが乗っていた。
少しでも一緒にいたいのだ。
それでも3年間日本に行く。
彼らはとても明るい。
笑顔が素晴らしい。
授業でこれだけ笑顔がある。
日本であり得なかった。
彼らの人間味が素晴らしいからだ。
彼らは介護現場の救世主だ。
ただし、会話能力がいる。
会話ができないと人間味が発揮できない。
だから、彼らに日本語を教えている。
母には亡くなる前に反対された。
海外で働くことだ。
泣いて反対された。
しかし、今なら許してもらえる。
勝手にそう思っている。