日本は空前の人材不足。
どの業界でも言われている。
コストのかからない人材でまかなう。
これが従来の考えであった。
経済力のない国からの人材。
コストのかからない人材だ。
フィリピン人もその一つ。
ところが今は変わりつつある。
確実に変わりつつある。
フィリピンでは仕事がない。
大学を出ても仕事が少ない。
安い給料の仕事しかない。
そこで、給料の高い国に行く。
そのような流れであった。
日本側の考え。
安いコストで人手不足の穴埋め。
しかし、これからの外国人人材は変わる。
例えば語学能力。
テクノロジーでかなりの部分が補完される。
意欲があれば語学能力は上がる。
AI利用の語学学習で短期間のうちに力がつく。
日本語能力は確実に上がる。
ちなみにフィリピン人の英語はネィティブだ。
仕事の能力はどうか。
スマホなどの情報機器の発達。
情報量の格差はない。
お金が無くても学べる時代。
本人の意欲が大きく能力に反映する。
どこにいても学べるので意欲があれば伸びる。
(子どももITに親しんでいる)
人としての総合力。
フィリピン人は明るくてフレンドリー。
協力することは得意だ。
同僚の日本人先生と話す。
「日本人と何が違うのでしょうか」
「感謝する気持ちを持っていることですよ」
フィリピンは経済格差の大きな国だ。
お金で生活が大きく変わる。
お金が無いと厳しい生活になる。
例えば病気になる。
お金が無いと病院に行けない。
安い薬を買って済ます。
生徒たちはほとんど病院に行かない。
盲腸になる。
病院に行って手術をしないと死んでしまう。
ではどうするのか。
家族と一族でお金を集める。
集めたお金で手術をする。
彼らは集団で助け合って生きている。
そのためか、家族思いである。
全員の生徒が家族に感謝している。
お金を貯めて親を安心させたい。
家族のために日本に行く。
お金を貯めるためだ。
家族、たとえ赤ちゃんがいても3年間日本に行く。
強い覚悟を持っている。
しっかり学んで周りの人を幸せにしたい。
彼らの気持ちだ。
ふざけた考えの生徒はほとんどいない。
正直に言うと私が多くを学んでいる。
彼らを見ていて素晴らしいと思う。
「マガリーン」
タガログ語で「すごい」だ。
能力は日本人と変わらない。
明るくてフレンドリー。
その背景には「感謝」の気持ちがある。
強い気持ちを支えている。
強い覚悟で生き抜いていこうという思いがある。
本当に彼らから学ぶことは多い。
生徒たちの朝は早い。
午前3時に起きて日本語を勉強している。
私も頑張らなくてはいけない。