【(マガリーン)フィリピン滞在記165】

日本は空前の人材不足。

どの業界でも言われている。

コストのかからない人材でまかなう。

これが従来の考えであった。

 

経済力のない国からの人材。

コストのかからない人材だ。

フィリピン人もその一つ。

ところが今は変わりつつある。

確実に変わりつつある。

 

フィリピンでは仕事がない。

大学を出ても仕事が少ない。

安い給料の仕事しかない。

そこで、給料の高い国に行く。

そのような流れであった。

 

日本側の考え。

安いコストで人手不足の穴埋め。

しかし、これからの外国人人材は変わる。

 

例えば語学能力。

テクノロジーでかなりの部分が補完される。

意欲があれば語学能力は上がる。

AI利用の語学学習で短期間のうちに力がつく。

日本語能力は確実に上がる。

ちなみにフィリピン人の英語はネィティブだ。

 

仕事の能力はどうか。

スマホなどの情報機器の発達。

情報量の格差はない。

お金が無くても学べる時代。

本人の意欲が大きく能力に反映する。

どこにいても学べるので意欲があれば伸びる。

 

(子どももITに親しんでいる)

人としての総合力。

フィリピン人は明るくてフレンドリー。

協力することは得意だ。

 

同僚の日本人先生と話す。

「日本人と何が違うのでしょうか」

「感謝する気持ちを持っていることですよ」

 

フィリピンは経済格差の大きな国だ。

お金で生活が大きく変わる。

お金が無いと厳しい生活になる。

 

例えば病気になる。

お金が無いと病院に行けない。

安い薬を買って済ます。

生徒たちはほとんど病院に行かない。

 

盲腸になる。

病院に行って手術をしないと死んでしまう。

ではどうするのか。

家族と一族でお金を集める。

集めたお金で手術をする。

彼らは集団で助け合って生きている。

 

そのためか、家族思いである。

全員の生徒が家族に感謝している。

お金を貯めて親を安心させたい。

 

家族のために日本に行く。

お金を貯めるためだ。

家族、たとえ赤ちゃんがいても3年間日本に行く。

 

強い覚悟を持っている。

しっかり学んで周りの人を幸せにしたい。

彼らの気持ちだ。

ふざけた考えの生徒はほとんどいない。

 

正直に言うと私が多くを学んでいる。

彼らを見ていて素晴らしいと思う。

「マガリーン」

タガログ語で「すごい」だ。

 

能力は日本人と変わらない。

明るくてフレンドリー。

その背景には「感謝」の気持ちがある。

強い気持ちを支えている。

強い覚悟で生き抜いていこうという思いがある。

本当に彼らから学ぶことは多い。

 

生徒たちの朝は早い。

午前3時に起きて日本語を勉強している。

私も頑張らなくてはいけない。