こんにちは。今回は数学的帰納法について考えます。
教科書の内容を複数しながら応用の問題も考えていきます。
登場人物
2年A組担任数学教師ヨッシー、クラスの室長あつし
数学好きの森、数学嫌いの華子、お調子者の内田、
しっかり者の橋本、クラスのマドンナ麗子
ヨッシー先生「今回は数学的帰納法について考えてみましょう」
内田「具体的に何をするのですか」
ヨッシー先生「いろいろな公式を数学的帰納法で証明してみましょう」
内田「どうしてそんなことをするのですか」
森「帰納法は結果が分かっている問題に便利だからです」
ヨッシー先生「そうですね。さらにすでに知っている公式を共通の方法で振り返ることは
とても意味があり、その公式の理解が深まると思います」
森「まず、1.の等差数列の和の公式の証明ですね」
橋本「内田、数学的帰納法は知っているか」
内田「えっ!確か自然数の公式や定理の証明に使う…」
森「数学的帰納法の原理についてまとめてみます」
森「帰納法は自然数(整数)に関する定理や式の証明に使われます」
橋本「二段階の構成です。第一段階は最初の整数で定理が成り立っていることを示します。次に第二段階はn=kのとき定理が成り立つと仮定してn=k+1のとき成立することを証明します。」
内田「それですべての自然数で定理が成立するといえるの?」
森「最初の自然数では成り立っているので、第二段階を使うとn=2さらにn=3と順に成立していき、結局すべての自然数nで定理が成立するわけです」
橋本「最初のドミノが倒れれば、以下順に次のドミノが倒れるようなので、ドミノ倒し
の原理とも言われています」
橋本「最初は等差数列の和の公式です。第n項までの和でnについての帰納法です」
森「後は計算を進めればよいです」
橋本「次は等比の和の公式です。やり方は今の等差の和と同じです」
森「同じようにできそうです」
橋本「第二段階が帰納法の勝負所です」
橋本「できました」
ヨッシー先生「結果が分かっている公式の証明に帰納法は有効ですね」
内田「次は漸化式を解くのですか」
森「漸化式の場合、漸化式自体が第二段階を表しているので使いやすいです」
橋本「結果が予想できるときは強力ですね」
森「結果が予想できるときは、もっと数学的帰納法を使っていきたいです」
ヨッシー先生「実は結果を予想しながら解くのが数学なのです。皆さんもいろいろな例で考えてみましょうね」
今回はここまで。次回をお楽しみに。