昨日はディートリッヒ、一昨日はガルボ。


では、本日はマリア・カラス(1923-1977)で。




ギリシャ系のアメリカ人です。

彫りの深いダイナミックな顔立ち。

身長175cm。大きい。舞台映えします。

そして天性の才能とたゆまぬ努力。

やや重めの、暗いソプラノ。

「20世紀最高のソプラノ」と称された

世紀の美声に磨きをかけ、

ドラマチックな表現力も兼ね備えていた。



亡くなったのは53才。若い。若すぎる。





maria callas

Buenos Aires Opera - Maria Callas with Swarovsky

Source: Yaniv Yaakubovich





デビュー前は、体重、なんと100kg以上あったのです。


これでは、いくら才能があっても、

声が良くても。


とダイエットの至上命令が下り

「鳥になったかと思った。野菜しか食べられない」

とは本人の弁。


涙ぐましい努力の末、

世紀の歌姫に生まれ変わった。




…体によくなさそうです(笑)



そしてオペラ歌手なんていうのも

いかにも身体によくなさそうです。


肉体的には、

世界中を飛び回り。


それでいて

常にベストコンディションを

保たねばなりません。

歌手は身体が資本。身体そのものが楽器。


そして待ちかねて待ちかね、

息を詰めて待つ超満員の観衆の目の前で

あらんかぎりの感情を振り絞る。


舞台を降りれば

気苦労もあったことでしょう。

嫌いな人とも会わなきゃならない。

やりたくないこともやらねばならず。


凡人にももちろん

同じ苦労や悩みはありますけど、

人間の振り幅の大きい人は

苦労の振り幅も半端なく大きい。




…ストレス溜まりそうです。


激しい気性で「タイガー」と呼ばれた。


舞台をキャンセルしたり、

約束とすっぱかしたり、

マスコミの前で暴言を吐いたり、

トラブルは数知れず。



…セレブリティと呼ばれる方々は

とかくワガママだ。場の空気を読まない

と叩かれがちです。


でも結局自分で自分を守らなければいけません。

目の前の身も知らぬ大勢の人間相手に

それも全員の意図するところを汲み取り

全員を満足させることなどそもそも無理です。


いちいち揚げ足を取る扱われ方や

興味が薄れた途端、

手のひらを返すような態度の人々相手に、

誠実に、丁寧に対応していくことは

神経をすり減らすに違いないし


自分を消耗させたのでは

元も子もない。





マリア・カラスは絶頂期が短かった。


わずか10年ほど。


オペラの舞台にはもう立てない。



自分を見出し、スターダムに押し上げた

30才年上の夫を捨て、


ギリシャの海運王オナシスと恋に落ちるが


オナシスが選んだのは、

歌手ではなく、アメリカ大統領未亡人。

ジャクリーヌ・ケネディだった。


失意のままの隠遁と、

若すぎる死。。。。




内なるエネルギーの凄まじさに

肉体のキャパシティーが

追いつかなかった。