森繁 久彌さんは、
どうしても晩年の好々爺ぶりの御様子が
第一印象になってしまいます。
が。
まず、長老であらせられ、
勝ち抜き、生き残られ、
威風辺りを払う方。
そして丸くなり、枯れてこられたとはいえ、
若かりし日のアクの強さは
さぞや~、・・・は・・・
皆様も薄々は、あるいはひしひしと
感じられたことでありますまいか(笑)
かの「世界の小津」、
小津安二郎監督の映画に出演。
細かいショットを積み重ね、
ワンカットごとに
厳しく細かい注文をつける。
に、不満たらたら、フラストレーション爆発寸前。
これでは芝居ができないではないか。
もともと闘争心むき出し。
大々監督の元に乗り込み
「下手な役者では5秒と持たないかもしれません。
しかしここは東宝なんです。
(小津監督はもともと松竹の監督、貸し出されて東宝で映画を撮っていた)
私は、何分でもいくらでも、持たせてみせます!!」
と、啖呵を切ったと言われます。
(めるめる注:
どちらが正しい正しくないではなくて
「所を得る」との言葉もあります。
タイプが違いすぎただけ。)
こういう方だからこそ、
根性なしで甘ったれで
妻と子を目先のことだけにかまけて捨て、
勘当された家に無心を繰り返す。
妻が亡くなれば
駆け落ち先の女の貯金を持ち出して
悲しみを花街の豪遊で紛らわし、
娘は可愛くて
隠れて会っておいしいとこ取り。
亡くなったお父さんの位牌も持たせてもらえない。
始める商売ことごとくうまくいかず
食道楽で、
女に甘え、
「勘当解けはったら
あん女と別れればよろしいがな~」の言葉に
ふと眉を曇らせる。
の役を敢然と引き受けることができた。
嫌な男を演じて
感情移入させ、
憎ませず、
不条理なんだけど
女は尽くしぬき、
余韻嫋嫋。。。。
で「森繁嫌いも森繁に転ぶ」
と言わしめた「夫婦善哉」。
代表作の誕生です。
めるめるも、
平凡すぎますが、
この映画の森繁さんが一番好き。
森繁さん癖の強さは、
このくらい強烈な役でないと。
おまわりさんも
社長さんも
おじいちゃんもいいけど。
色気は、、、ほしいのです☆彡
淡島千景さんに至っては、
「天女のような」としか
申し上げようがないですぅ~。
見ていて涙こぼれてくるんですよ~。
おきゃんで勝ち気で健気で。
「ただいま~」と帰って
男を目で全身で探す可愛さ。
ひとしきり甘えたあと
いそいそと
カーテン閉めるんですよね(笑)
一生懸命貯めた貯金を
男に丸ごともっていかれた
やりきれなさ。
着物姿で折檻する大立ち回り。
働いて、働いて、
それでも男に着物を着せかけ、
腰が痛い腹が痛いと騒がれれば
すっと近寄り撫でさする。
尽くしても尽くしても
晴れて夫婦には、なれなかった。
「あてはアホやなぁ」
と可憐につぶやく大人の女。
飛び出した大店は婿養子が継いだ。
「みんなあてが、悪いのやなぁ」
と袖に顔を埋めて、
泣くのです。
そんなわけ、ないやろ。
の男の顔。
口に出すのは
「そや。お前が悪いのや」
降り出す雪。
「濡れていこか・・・・」
そして
「おばはん、頼りにしてまっせぇ」
【追記】
コメ欄3番、犬なら豆柴 さまから、
大変貴重なエピソードの数々、
御教示いただきました!!
是非是非ご覧になって下さいませ~☆彡

