yasujiro ozu
小津安二郎   from commons.wikimedia.org



小津安二郎(のこと書いた)の本は、

溝口健二に比し、面白くない。


これは、溝口健二監督は

八方破れ。

やりたいことがわからず焦りまくり、

新境地に挑戦し惨敗する。


震える脚でダンスを踊って

ダンスホールで働く奥様を獲得したかと思うと


映画に没頭して撮影現場に尿瓶を持ち込み、


「雨月物語」の撮影を終え、

タバコに火をつける名優、森雅之さんに

感極まってスタスタと近寄り、

ライターでボッと火をつけてあげたりする。


とまあ、

エピソードに事欠かない。



のに比べ、

小津安二郎監督は”大人(中国でいうところの「たいじん」)”。


大人物でいらっしゃり、趣味がいい。


大監督でいらっしゃり、

言葉のやり取り等々の端々に

大人の貫録と風格は満載なものの、

どうにも動きに乏しく。。。



本も、

あのローアングル。

こだわりぬいた演出。


セリフ・動き、全てをそぎ落とした上で

あふれ出る愛。

みんなおんなじに見えてしまう

お話の中身。


出演する俳優さんの演技に対する考察。


なんてのを

偉い先生が

丁寧に、詳細に書き進んでいく。ので

読み進むうちに眠くなってくる。



本なんか読むな。

映画観ろと言われそう。


ま、私が映画に目覚め、燃えたころ、

(今もいちおう燃えているつもり)


実写は日程確認の上1日仕事で出かけて行くか、


高~いお値段払って

VHDとかレーザーディスクを買い

(ああ、世代がわかってしまう~)


宝物のようにおしいただき、

見るものでしたので~。

その名残が今も~。


それに、スチール写真とか、

手元に置きたいじゃないですか~。



で、小津監督関連本で、お勧めは、こちら。

高橋治さんは、

はじめに読んだのは「風の盆恋歌」。


神経の立った、繊細な文章書く先生で、


ありきたりと言ってしまえそうな、

不倫の恋の題材を

抒情性豊かに描かれ、

感動したのを覚えている。



のでまず文章が引っかかることなく、

眠くなることなく読み進めることができる。


作家の前は映画監督。


しかも、あの。「東京物語」に

助監督として請われ、


「監督が育たない」小津組に

いつまでもいてられるか、の気骨を秘め、

加わられました。



高橋治先生が映画監督になる頃は、

段々と映画自体が斜陽の向かうあたりで、

そのあたりのエピソードも豊か。



小説とも評伝ともノンフィクションとも

ジャンル分けが難しい内容で、


読ませるために想像や虚構も

混ざっているのかもしれませんが、


ま、割り引いて読めばいいんだし♪



「エピソードに乏しい」なんて

上に書いてしまいましたが、


「東京物語」の数々の名シーンの

撮影秘話、


小津安二郎と岸恵子が酔っぱらって


横浜ニューグランドホテル前の大通りに、

2人して寝転がって

トラックがクラクションを鳴らした…。


なんて描写もあるのです☆彡




機会があれば是非^^