わが人生とともにいた作家さまは 丸谷才一先生 でしょうか。
お亡くなりになられた時は、感無量でした。
曹操様 とともに、
ずーっと側にいた!?男性でしたから。
その丸谷先生が、司馬遼太郎先生の土方歳三もの、
「燃えよ剣」を評し、
なぜ司馬遼太郎は新撰組などという
血気にはやっただけの烏合の衆の者を
(丸谷先生は毒舌家なんです^^;)
取り上げるのかに言及し、
「それは(土方歳三が)比類なく優秀だったからだ」と
おっしゃってました。
ここは、誰もが認めるところ。
「色」はこういうことがあったらしい、から
池波先生が想像の翼を拡げ、書いた短編小説です。
坂本龍馬とおりょうさん、
木戸孝允と幾松さんのような、
正式な記録はありません。
なにしろ、皆様おなじみ、この顔・このルックス
(あ、中身ももちろん^^;)です。
この人が選ぶ女性。
気になるでしょう。
映画化もされたことあるのです。
淡島千景 さんが、恋人役を演じました。(ピッタリお似合いだわ~^^)
女は好きだが、誰にも尻尾はつかませない。
頭の切れる働きもので通す。
芹沢鴨が人の女房を横取りすると
「男の風上にも置けない。
思っただけで虫酸が走る。
たとえ金で買った女であっても、
向こうがこっちと同じに楽しみ、よろこんでくれるのでなければ
私には手も足も出ません。」
このお言葉、自信の現れでも、あるのです。
二人の出会いは京の町中。
名前はお房さん。
長州藩出入りの経師屋
(掛軸・屏風・襖・障子などを納める・修理もする)の、
若き未亡人。
姑と子どもと、亡夫の残した店を守り、切り盛りしている。
偶然が重なり、出会う。
好みの女だ。女房や娘なら、我慢する。
腹は決まった。
「会ってくれるよなあ?」
お房さんは、うなずくのです。
あくまでも、色事。
お房さんには家業があり、家族がある。
土方さんには、命を賭した男の仕事がある。
恋は、芽生えようはずは、ないのだ。
土方さんの刀は数え切れないほど薩長の侍の血を吸い続ける。
それでも、二人は出合いつづける。
激動の時代です。
別れはやってくる。
(生涯に、あの女を知ったおれは、幸せものだったな………
もうこの世に何一つ、おれは思い残すことはない)
土方さんは、京を立ち、函館は五稜郭で、
その生涯を閉じます。
お房さんは後に涙ながらに語るのです。
「最後にお目にかかったときのこと、
うちは、口惜しゅうて口惜しゅうて、たまりませんのでっせ。」
死ぬ思いで気を張り、色事が恋に変わっていた心を、
打ち明けなかった。
「うちはもう、京に住む気がのうなりました」
二人の別れの後の一節を。
歳三の双眸は、闘志と殺気にみち、
凛のように燃えていた。
(最後まで、やるぞ!!)


