佐々木薫のアロマテラピー紀行(H24・日)
―世界のハーブと精油のルーツを訪ね、その魂を知る旅。
訪れる国は
フランス ブルガリア チュニジア
イタリア マダガスカル アマゾン
オーストラリア オマーン ガーナ
イスラエル 日本。
10年かかったそうです。
まず、チュニジアなんて。オマーンなんて。ガーナなんて。
紀行番組でも滅多に出てきません。
それもただのチュニジア・オマーン・ガーナではありません。
ハーブや香り、アロマで使う植物油の生産地まで何が何でも行くのです。
どの国もローカル色満載。遠そうです~。
首都から車で10時間、などとサラっと書いてますが、
道なき道をひたすら進まれたのではないでしょうか。
登場するのは、古来から珍重されてきた植物と共に生きる人々。
歴史から説き起こし、
各々の植物の持つ効用と土地ごとに異なる気候や植生、
私たちが目にするハーブ・精油・オイルとなるまでの製造過程。
ブルガリアのバラの海。
南仏プロヴァンスの見渡す限りのラベンダー畑。
神秘漂うオーストラリアの湿地地帯。
乾ききった砂漠に立つ木から取る樹液。
乱獲が進み、絶滅の危機に立つ植物を守るための取組み。
花の香りをこよなく愛した貴婦人の物語。
花びらを積むのは11時まで。朝もやけむる中、花びらを積む人々。
南国の高木に咲き誇る官能的なイランイラン。
現地語で「花の中の花」。
モーツァルトもゲーテもダイアナ妃も愛した伝統のレシピ。
最盛期には町中に薄荷の香りが漂ったという
往時の面影を伝える北見の記念館。
そして必ず立ち寄るのが、その国の市場。
かご一杯の花びらを買って帰る人々。
(お家でフラワーウォーターを仕込むのが
ごく普通のことなんですって。チュニジア)
家で衣服に薫香をつけるための
色とりどりの香炉が山積み。(オマーン)
普段目にすることのできない野菜や果物、
市場でいきいきと働く現地の方の姿を、見ているだけで心躍ります。
佐々木薫さんは日本を代表するアロマセラピスト。
(奥付にはアロマセラピスト・プロフェッショナルとの紹介が。)
一流の人はみんなそうなのでしょうが、
佐々木さんも、語り口は穏やか。控え目。
一つひとつ丁寧に、必要な説明を積み重ねていく。
しかし
私たちを守り育む地球と、自然と、
アロマを支える人たちへの畏敬の念と
自分が信じて打ち込んだものへの
静かなる、しかし確固とした情熱が、
伝わってまいります。
アロマを知らない人、興味なかった人でも
十二分に楽しめる、大判の・写真や図録たっぷりの本です。
良書です。お勧めです。
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