夢の中で顔のない亡霊がわたしを責める。
逃げても逃げても静かに追ってきてのし掛かる。
静かに首を絞められていく。
いつも見る同じ夢。
それは不安という怪物みたいなわたしを巣くうもの。
同時にわたしを構築してきた原動力。
なんて切なくて悲しくて残酷なんだろうと思う。
それは人を恨むことを糧として生きていくことみたいな、
恨むことさえ生きていくにはエネルギーだという人間くさいドロドロしたもの。
そんな中に呑まれたくなくて、必死でもがいていたつもりが溺れていて。
だんだん溺れていることにさえ麻痺してしまう。
そんな感覚を覚えた。
金原ひとみが書いたハイドレはそれが詰まっている。
何もかも吐き出してしまいたい衝動にかられる話。
人間は狂気で、渦に呑み込まれるのは容易い。
ただ、そこで強くあることも自分の渦を作り出すことも同じくらい容易い。
流されるだけだとしたら、
それをしないことが楽なのを知っているか
それが出来ないと思い込んでいるだけ。
人間は思い込めばそれが自分の世界となるから。
わたしは自分の描きたい未来しか創造出来ないし、そこに持っていくだけ。
どんなことにも響いてしまうならそれを選択する強い意志が必要だ。