3月19日日銀はマイナス金利政策を解除した。
3月20日アメリカFOMCで政策金利引き下げることを示唆。6月から利下げ開始するというのが大方の予想。
日銀が金融緩和から引き締めに転じ、逆にアメリカは金融緩和へと舵を切った。
これで思い起こすのが、2008年9月のリーマンショック前の日銀とFRBの政策金利の動向。
2006年3月
日銀は量的緩和政策解除を決定
2007年9月
FOMCは約5年ぶりに利下げを実施
2008年9月
リーマンショック発生
今回の日銀とFOMCのトレンドは、リーマンショック時のトレンドと同じ。
リーマンショック時は日米金利差縮小に伴う大量の円キャリートレードの巻き直しが入り、それが急激な信用収縮と円高を招いた。今回も円キャリーの巻き直しが入るだろう。
一方、FOMCが利下げを行なったことにより、アメリカの長期金利は短期金利以上に下落した。
アメリカでは短期金利より長期金利が低い状態となっており、所謂逆イールドが発生している。
逆イールドになると、銀行のビジネスモデル(長短金利差で稼ぐ)が成り立たず収益が悪化してしまう。
これからアメリカの銀行の収益状況は要注意。
銀行の収益が悪化すれば信用収縮が発生する。
景気の悪化に伴う株価の下落は限定的なのだが、銀行の信用収縮が発生すると、一気に市況が悪化する。
しかも、今回はリーマンショック時と同じく日本側が金融引き締めに転じており資金供給の制限を受ける。
銀行の収益悪化に伴う信用不安と資金調達の困難な状況の2つが重なると、リーマンショック級の大激震が金融市場を襲うことになるだろう。
私は今から1年以内に発生すると予想する。
アメリカの銀行の収益状況には要注意。
昨年SVR破綻から銀行不安が発生したが、あの時はまだFRBは利下げをしておらず、日銀もマイナス金利を続けていた。
今は、昨年と状況が違う。
今度、銀行不安が流れてきたら、要注意。