実は若い頃、半年ばかり専業主夫をしていたことがあります。
後年になって、そのブランクを説明するのが面倒くさいから、履歴書からはその時期を抹消してますが。
専業主夫をしていたときには、会社にいたら学ぶことが絶対にないことを学びました。
まず、この国に住んでいるだけで金がかかるということ。税金・保険・年金などがかなりのお金がこの国の酸素を吸うために必要だということがわかりました。そのときから、給与は手取りで見ることはしなくなりました。
そしてもうひとつは、肩書きがない、もっというとどこにも所属していない人間は、社会の中ではじかれるという現実を実感しました。専業主婦は社会的ポジションとして認められていますが、専業主夫というポジションは当時の社会はまったく認めていませんでしたから。いろんなところで肩身の狭い思いをしていました。
そして今はこうして再びサラリーマンをやっているわけですが、この専業主夫の経験を通して、常に自分自身を磨くこと、会社という枠を取り払ったときにどれだけ自分が社会的価値を有しているのかを見据えながら日々を生きるというスタイルを持つことができました。
そういう意味で、専業主夫という経験から僕は大事なことを学んだと思っています。もしこれがなければ、定年退職したあとにアタフタすることになったでしょうから。
余談ですが、専業主夫時代のくせとして、料理をするときに、材料の量に合わせて多めにつくって翌日それを温めなおして食べるということをしません。食べるだけの材料を使って残った材料は翌日の別の料理に転用することにしています。たぶん「だれかに食べてもらう」という感覚がそうさせているんでしょうね。今でも。