不登校の甥っ子と自閉症の甥っ子をもつ叔父から -3ページ目

不登校の甥っ子と自閉症の甥っ子をもつ叔父から

この子たちと、叔父さんも一緒に生きていくよ

起立性調節障害。

不登校の甥っ子がいなければ、そんな名前は知らなかったでしょう。

世の中には、朝起きられないという疾患があるのは知っていましたが、

名前は知りませんでした。

 夜中までゲームをしていても、朝になればなんとか起きて学校に行く子がいる。

当然眠いはずですが、行く。

 だけど、それが甥っ子にはできない。これはその症状ではないか、と思うのは自然です。

 通信制高校の学校案内イベントに見学に行ったら、起立性調節障害の相談窓口が

ありました。通信制高校のイベントにあった、というのがポイント。

普通の学校案内のイベントに、そんな窓口はあるだろうか?

 早速、ばあちゃんと窓口で相談。
症状が疑われる本人ではないから、結論がでるものでもありません。

ただ、ばあちゃんは堰をきったように、甥っ子の症状の悩み、学校には行けなくなったけど

甥っ子は可愛く、甥っ子と話をするのが嬉しいこと、など、とうとうと話し、

窓口の人に共感してもらうことが目的のようになってました。

 目的とはかけ離れていましたが、それはそれで、ばあちゃんが誰かに聞いてもらう

ことで気が晴れるのであれび、それは良いことだなと思いました。

 通信制高校の学校案内イベントに行きました。

今や通信制高校は、特別な子供、学校のスタイルではなくなりつつあるのでしょうか。

・・なくなりつつ、ではなく、・・ではない、と信じたいのですが、

未だ自分に言い聞かせるように努めている段階です。


 リモートやレポートで受ける講義は、どこか実戦ではない安全地帯にとどまって

操作しているような気がするのと、五感のうちのどれかが足らない気がする、

フワッとした心配が晴れないのが心境です。 

 学校で疲れた心と体を十分に休ませる安全地帯が、不登校の今の甥っ子には

必要なんだろうとは理解するものの、そのフワッとしたゆるい刺激に効果があるのか、

私にもばあちゃんにも、よくわからんのです。

 

 この学校案内イベント。親子で見学するのが標準なのか??

 叔父さんとばあちゃんの組み合わせはたぶん少数派で、お父さんと叔父さんの

見分けはつかない、さすがにおばあちゃんは少ないように見えました。

 それで、親子の組み合わせは、あくまで感覚ですが、思っていたほど多くはないような

気がしました。

 

 通信制高校の可能性は大きいことは分かる。しかし、今のところ私の甥っ子には、

その可能性に思い至るまで心が休まっていないのだろうと思います

 とあるフリースクールに相談に行き、本当は本人も行くはずだったのが、

本人はドタキャン。予想はしていたので、話だけでも聞きに行くつもりでした。

聞きに行くとは言いながら、聞いて欲しい、という本音です。


 それは別の機会に書くとして、そこではゲームのことを相談しました。
私には全くわからないけれど、〇〇ーンというゲームのようだ、と説明すると、

よく知っていますと、先生。流行ってますよねとも。

 その子がフリースクールに通うようになったら、ゲームの話をしてもよいし、

ゲームしてもよい。朝が起きられないなら昼から来ても良いし、昼に帰ってもよい。

いい条件だなぁと単純に思いました。


 「ゲームですね、これは、部活動と思ってみてはどうでしょう」、というアドバイス。

部活動だったら、上手にできたら誉めてあげますよね。
 ・・・もちろん100%納得はできませんが(学校に行ってこその部活動なのでは、

と思うのは想像力が足りないのか)、トレーニングして誰よりも速く、高く、遠くへ、そして

上手くなる、頭脳をフルに働かせて戦略をたて、何かをクリアすると、甥っ子喜んでるなぁ、

とは感じます。

 

 自閉症の甥っ子が高校生の時、北陸新幹線に乗りたくて、次男も一緒に能登に

行きました。3列シートの窓側に自閉症の長男、中央に次男。次男だって子供だから、

窓側で車窓を眺めたいはずです。

 でも次男は行きは我慢。叔父さんとしても、まずは自閉症の長男を優先して、帰りは弟に

窓側を譲ってね、と伝えておきました。自閉症の甥っ子は、言われたことには頷きますが、

理解は深くありません。

 

 金沢から能登半島を車で周遊、車が好きな次男のために千里浜ドライブも組み込んで、

二泊三日の旅。

 お兄ちゃんも障害者だよ、と言った次男の言葉は切ないことではありますが、上手に

バイキングで料理が取れないお兄ちゃんの分も上手に取り分けて、ぶっきらぼうだけど、

さりげない次男の立ち振る舞い。親よりも叔父さんよりも、立派です。

 

 さて、帰りの新幹線。やっぱり長男が窓側に座ります。

 「弟にも窓から外を見せてあげて」、と言ってみたら、長男は困惑と動揺した表情。

窓からの景色はすごく楽しい時間だけど、弟のことも気になる。

 

 そこで精いっぱい葛藤したんでしょう。長男から出てきた言葉は

「あ・あ・・後で」

次男は大笑いして「後かよ〜っ!」。

 

外がすっかり暗くなって何も見えなくなった、後、

長男:「(席を)か・か・・換わる」

長男は窓側を弟に譲ってくれました。

 ゲームをしない子供なんて今はいないのだから、ゲームが不登校の原因ではない

と思いつつ、度が過ぎると、なんらか影響しているのではないかと考えたくなるのは、

仕方がない。

 夜中になってもゲームをやめられない、当然、朝は起きることが辛い。それが続けば、

辛いから学校に行けなくなる。
 叔父さんからすると、起きるのが辛いのに、なんで夜中までゲームをやめられないのか・・・、

ということで甥っ子を責める。
 実にありがちな「ゲームと不登校」の論争ですが、不登校に悩む親は一度は通過する

道なのかもしれません。

 夜中も眠ることができず、そうなると部屋でできるヒマつぶしはゲームくらいしかない、

眠くなったら寝る。

 と、いうことは、ゲームが眠気を覚醒するわけではなく、眠気が来ないことが問題なのでは

ないか。これは、睡眠障害なのではないか。
 いろいろ心配して、眠気を調整する服用をするようになりました。

それと、親の言うことを聞いて、12時にはとにかく布団に入る。

 不登校の子供がゲームばかりやっているということを、よく見聞します。

ゲームに夢中になって(いわば中毒的になって)に不登校になったと考えるのは、

不登校の初期のことで、もはや、不登校になった子供が家でする主なことがゲーム、

というのが今の叔父さんからの見え方です。