病院から帰ってきた私たちは、
自宅のすぐそばの、ママの実家で夕食を食べた。

いろいろな話をした。

これから受ける検査の結果がどうであれ、
まずは、ようやく子供が我が家に帰ってくることができそうだという事を素直にみんなで喜んだ。

もしもダウン症だったとしても、早期のケアが受けられるから、きっと心配ないだろう。

第一、支えてくれる大人がたくさんいる。私たち両親はもちろん、ジジババもいる。

ママは明るく気丈に振る舞っているように見えた。




でも、やっぱりそんなに簡単に心の整理がつくわけは、ない。

私が仕事に出ているあいだのことだから、その光景を見たわけでは無かったが。とにかく泣いたらしい。実家のジジババと一緒に、昼も夜も泣いたらしい。

ママの泣き腫らした瞼をよく覚えている。

私はといえば、涙は出なかったように思う。正直言うと、泣いたかどうかなんて事はよく覚えていない。もちろん悲しい気持ちでいっぱいだったとは思うけど、どちらかというと、ダウン症というものを知るために、ネットでありとあらゆる情報を探し、必死に勉強していたとおもう。暇さえあれば、スマホかパソコンに向かっていて、あまり悲しんでいる暇なんて無かったのかもしれない。





そうそう、病院には朝一番に電話をし、検査を受けさせる旨を伝えた。結果がでるまでは約1か月あまりかかるので、できるだけ早く検査に着手した方がいいということで、みんなで結論をだした。





いまはとりあえず、まままちゃんの退院の事だけを考えよう。パパママとしての日々が始まるんだ。



私は、まままちゃんをお風呂に入れる様子を想像した。すこしだけ口元がほころんだ。