今日の長崎は雨と強風の春の嵐。これでは満開の桜も散ってしまいそう。

長崎にも清水寺があります。1623年京都音羽山清水寺の僧侶慶順によって創建された長崎山清水寺。一昨日ここの一本桜を見に行きました。ほぼ満開でしたが、2022年春に見た時の方がもっと花付きがよかったように思いました。

桜と言えば秀吉の醍醐の花見や桜の歌をたくさん詠んだ西行を連想しますが、自分は花鳥風月を愛で和歌を詠むといったような風流の嗜みは持ち合わせていない。桜に因んだ曲さえつくれない。ただ、若い時に習ったいにしえの歌人が詠んだ「久方の 光のどけき 春の日に しづ心なく 花の散るらむ」や「世の中に たえて桜の なかりせば 春の心は のどけからまし」や西行の「願はくは 花の下にて 春死なむ その如月の 望月の頃」といった心境が歳を重ねたいまよくわかるのです。あと何回桜を愛でることができるのだろう。