ウクライナの戦禍で親を亡くした子供たちの映像を見ていたら、映画「禁じられた遊び」(1952仏)の映像とその全編に流れるナルシソ・イエペスのギター音楽がよみがえってきた。

5歳の少女ポーレットはドイツ軍の侵攻から逃れる途中爆撃にあい両親と愛犬を亡くす。泣きながら一人さまよううちに農民の少年ミシェルと出会う。戦争で孤児になった少女の悲しい運命を描いたルネ・クレマンの映画だが、そこに流れる哀愁にみちたイエペスのギターのメロディーが涙をさそうのです。病院の談話室で入院患者と観た中学生の僕の目にも涙があふれた。

有名なのはいわゆるテーマ曲の「愛のロマンス」だが、僕にはポーレットが子犬の亡骸を抱いて川沿いを歩くシーンで流れる「アメリアの遺言」のメロディーの方が浮かんだのです。

一刻も早く戦争終わりにしてください!

 

*この映画のイエペスの演奏、ギター音楽を聴いてテーマ曲の「愛のロマンス」(いわゆる禁じられた遊び)を弾きたくて中学生の時にギターを始めました。同じような動機で始めた人がたくさんいて当時ちょっとしたギターブームになりました。

「アメリアの遺言」はスペインのカタルーニャ地方の古い民謡をミゲル・リヨベートがクラシックギター用に編曲しました。