★自分流ブックカバーチャレンジ②
山田宏一・和田誠「たかが映画じゃないか」 和田誠「シネマッド・ティーパーティ」和田誠「お楽しみはこれからだ」 和田誠「お楽しみはこれからだ PART2」和田誠・村上春樹「Portrait in Jazz」

きょうは和田誠さんです。
「いちばん好きな映画は?ベストテンは?それは困るよ。ワン・オブ・ザ・ベストワンが何本もあるんだから(笑)」 和田さんほど映画愛があり、その楽しみを知り、読者をワクワクさせてくれる映画狂(それこそシネマッド)はいない。ユーモアに和み、マッドたる記憶力の凄さに舌を巻く!そして、シネマッドのイラストレーターは監督もやってしまう。あっ、「怪盗ルビィ」観たなぁ。

 

ハリウッド的な撮影方式が気に入らなかったイングリッド・バーグマンにヒッチコックがかけた言葉が「たかが映画じゃないか!」「シネマッド・ティーパーティ」の表紙のイラストは彼の好きな監督ジョン・フォード、ビリー・ワイルダー、アルフレッド・ヒッチコック。

「ジョルスン物語」のセリフからとった「お楽しみはこれからだ」 では映画の名文句とイラストでその面白さを伝える。
僕も観た映画の中からのセリフ、例えば、
①「マティーニを。ステアでなくシェークしてくれ」 は「007ゴールドフィンガー」でのジェームス・ボンド(ショーン・コネリー)。当時バーに行ったらカッコつけて真似して注文したものだ(笑)
②「パンティを冷蔵庫で冷やしてあるの」は「七年目の浮気」での色っぽいマリリン・モンロー。「シャネルの5番を着て寝るの」が有名だが。
③「十年前、君は何をしてた?」「歯にブリッジをしていたわ。あなたは?」「職をさがしてた」は「カサブランカ」での酒場の主人ボガートと元恋人バーグマン。これ笑える。
④「よその女房と寝た男を殺していたら、この町の人口は半分になるわ」は「逃亡地帯」でのジェーン・フォンダ。男なんて浮気者なんだよ!

そして、ビル・エヴァンスのアルバムと同タイトルの「Portrait in Jazz」和田誠が最初に開いた個展のタイトルは「JAZZ」。その時の絵に村上春樹がエッセイを添えた。チェット・ベイカーから始まる26人。「ロリンズもコルトレーンも入ってないかわりにビックスとティーガーデンが入っているところが、この本の素晴らしくかっこいいところだと思ってください」と村上春樹は言っています。

友達に貸した「ヒッチコックに進路を取れ」はいまだ返ってこない。和田さんの新しいイラストや著作がもう現れないのは凄く寂しい。