女のいない男たち [ 村上春樹 ]

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久々に村上さんの本を読んだ。
村上ワールドだけど、短編の分さらっとした感じ。
面白く読めたし、好きな雰囲気。

ノルウェイの森が出た時、高校生だった私は
はやりの本ということで友達に借りて読んだけど
その良さがさっぱり分からなかった。

大学生の頃、好きになった人が村上春樹を読んでいて
それで興味を持って、再び読み始めた。
確か、世界の終わりとハードボイルド・ワンダーランド。

以降、その人とは関係なく村上ファンになって、
ノルウェイの森や他の作品も何回か読み直した。

そんなことを思い出した。
若いころに読んだ本って、覚えてるものなんだなあ。



村上さんの小説は性的なことが根源的なこととして描かれる。
高校生の私はそれが受け入れられなかったし、
人間の感情には、そんなことよりも大事なことがあるんじゃないかと思っていた。

結婚もして子育てもしている今、性的なことの捉え方は
結婚前ともまた変わってきている。

小さいころに性的ないたずらを受けた経験も影響しているのだと思うけど、
私の中で、付き合っている人とする性的な行為の位置付けがどうしても消化できず
そこはずっともやもやしたところだった。
今思えば、村上さんの小説とか、あとは誰だろう、、、
うーん、石田衣良とか山田詠美とか江國香織とか?それらの中から、
もやもや解決の糸口を探そうとしていたのかもしれない。



女に去られてしまった男たちの物語ではあるけれど
その前には、二人の時間があった訳で。
こういう本を読むと、ちょっと切なくなってまた恋をしてみたくなる。