久しぶりに橋本治さんの本を読みました。
『結婚』橋本さんの本は、学生時代に枕草子の桃尻語訳などから始まり、小説やエッセイ、評論など、しばしば読んできました。
読んでみて、文章が冗長だったり、しちむずかしくて私には合わないときもあるのですが、今回はぐんぐん読んでしまいました。
主人公の倫子さんは28歳で結婚についていろいろ考えてるけど、
私は30を何歳か過ぎてやっと、婚活やってた頃に、結婚ってどんなものかよく分からないなーと感じていたことなど思い出し、それと被って面白く読みました。
私は、結婚してからでさえ、結婚ってよく分からんと思っているくらいの人間なのです。
冗長な表現が続く感じもありますが、そこは倫子さんの気持ちの巡りを表現しているのだろうし、
私にとっては自分の中でもやもやして言葉に結びついて無かった思考をまとめてもらったように感じられました。
私がずっと結婚できなかったのは、現実の結婚というものが分かっていなかったのもあるのかなあと思いました。
また、私は関係性にしっかり定義付けが欲しいタイプで、「この付き合いってどうなのょ」と考えてしまいドツボにはまったりしてたんだなぁと気付きました。
上手く表現できないけど、
結局、私は、付き合うことよりも、結婚向きだったけど、それが自分でも分かってなかったし、
そこを共有できる人と出会わなかったからずっと一人だったのかな、と。
久々にヒットな本でした。
婚活中の人よりも、結婚している人にオススメでしょうか。
28歳の倫子さんの気持ちを60過ぎた男性(しかも橋本さんてゲイでしたっけ?)が書いてて、それをアラフォーの自分が共感してる…なんかヘンテコで、面白いなあ。