詩「戯言レイニィ」 | 壊れたラジオと夜の傘

詩「戯言レイニィ」

世界がこのままじゃ
まだ
愛も恋も嘘だよな
男女の嘘吐きで
この街は臭いまま

愛してるって
言わないまま
君の瞳に戯れた
理想郷の憧れは
微塵も残っちゃいない
けれど、信じていたい

世界の人々が皆笑って
それぞれの愛を信じられたら
どんなに愛しい君だろう

世界に喧騒が無く
それぞれの友と
手を結べたら
君はどんなに美しいだろう

けれど

それぞれの哀で
世界は美しいままだ
自信が無くて
外の街は歩けない

だから今日だけはフタリでいよう
涙を拭う
私と君と

傘の似合う天気で