二十代後半の頃、二世の高校生の男の子の研究を司会していました。

両親共に献身していましたが、なぜか不活発になっており、その高校生だけはなんとか真理の側に引き寄せるべしと、ある意味会衆のみんなが関心を寄せていた男の子だったのですが、何故か僕が司会を引き継ぎ、そこまで長くはなかったですが、研究司会していました。

彼はパッと見、健康優良児。ガタイはかなり良かったのですが、スポーツよりも音楽を愛する、心優しきバイオリニストでした。


そんな彼は、僕が公開講演の時とかは集会に来てくれます。わざわざヘタクソな講演を聞きに来させてしまう司会者は首に臼石in the seaしてしまえば良いと思うのですが、来てくれることそのものはとてもありがたいのです。

ある日曜日、自分の公開講演の日に合わせて、僕の研究生の彼を牛丼でもてなしたいという同い年の兄弟が現れました。

研究生の彼の分はお金出すから、みんなで集会後に牛丼食べに行こうと言うのです。

高校生の研究生と、二十代半ばの何人か、合計6人ぐらいでしょうか。みんなで日曜のランチタイムに牛丼屋に乗り込みます。

研究生の分を奢ると言った兄弟。当然若いしメガぐらい食べるだろうと、彼なりのもてなしでメガを注文。
僕は僕で、研究生の彼に孤独な戦いを強いるのは忍びないと思い、自腹でメガを注文。
なんとなくの同調圧力が働き、結局、全員がメガを頼んでた気がします。

みんなで食べ進めますが、研究生の彼は見た目に反してかなり少食。8割ほど残してしまいました。



僕は、自分の研究生をもてなしてくれた感謝を無碍にすることはできないと、自分のメガを平らげた後に研究生の残りまで完食。意図せずメガ牛丼1.8杯も公開講演後に胃袋に流し込むハメになりました。

もてなしてくれたことそのものはとても有難いのですが、見切り発車で許容量を聞かないでオーダーするのは勘弁して欲しかったですね。



それで、あきらかに胃のキャパを超えている僕。あろうことか、その日の夜はサッカーに呼ばれていました。

当然、数時間でメガ牛丼2杯弱を消化しきれるわけもなく。
身体はずっと重いまま。

ドリブルしながらターンとかすると胃の遠心力で身体が持っていかれそうになるという中々レアな経験ができました。


なぜ、霊の実に「慎み」が無いのか、黙想しながら眠りに就きました。

今でも牛丼好きですよ。もうメガはゴメンです。