今回、選んだのは、
SFチックでファンタジーな映画を紹介致します。
四月怪談
国下初子は、高校生。
今の自分から、生まれた時までが、走馬灯のように駆けると
なにやら大きなものが見え、そこへ近づいていくと
それは、大きな門だった。
その門に入ろうとした初子を、
フロックコートに飛行用メガネを付けている紳士が
その門をくぐるのはまだ、早いと
初子を呼び止める。
早く自分の体に戻った方がいいですよ
紳士 「あなたは、先ほど死んだんです」
初子 「死んだ?・・・私が?」
紳士 「はい」
初子 「すごい夢!」
自分が死んだ事を信じていない初子に、
それを証明させようと、紳士が初子を導いた先は
病室だった。
ベットには、頭に包帯が巻かれた初子がいた。
初子は、その日の自分の一日を思い返していく・・・
学校帰り・・・
子犬の鳴き声を聞いた初子は、
立入禁止の廃工場に入って行ってしまう。
すると、上から鉄骨が落ちてくる記憶と
紳士に案内された場所とが一致した。
しかし、初子が死んだ原因は
落ちてきた鉄骨で頭を打ったわけではなく
一緒に落ちてきた弁当箱が頭にあたり
本人の死んだという勝手な思い込みだったのがわかる。
肉体は健全だから、生き返ることが出来るので、
「早く生き返りなさい」と紳士は言っていたのだ。
死んだことがわかった初子は
幽霊として、どこへでも行ける特権をいかし
好意を寄せている男の子(津田沼)のところ
自分の葬式が準備されているところ
見たかった風景など
自分が生き返ることはそっちのけで
行きたいところへ自由に行ってしまう行動を続けるが、
自分が死んだのは、子犬の声が聞こえたからだと思い出し
すぐ、廃工場へと戻り、鳴き声の先を探すと
子犬はダンボールに入れられて捨てられたままの状態だった。
初子は、その子犬を何とかしようと手を伸ばすが
幽霊である初子には、その子犬を抱き上げてやることも出来なかった。
なんとかしてやりたいという思いから、
幽霊に会って話をしたという夏山登を思い出す。
夏山登は、隣のクラスにいる変人と名高く、
初子は、嫌らっていたが、
犬を早く助けるにはと、初子達は、夏山に会いにいく。
部屋に突然現れた初子達に驚く夏山だったが、
初子から、廃工場にいる子犬を助けてほしいと、頼み込まれ
初子の頼みとあって夏山は、願いを聞き入れる。
初子は、自分のお通夜を見に自分の家に戻ると
憧れの男の子津田沼とクラス委員の留美子が参列していた。
自分の事を何か話すんじゃないかと思った初子は、
帰る二人の後をつけていく。
すると留美子は
初子が亡くなったのを見て、生命のはかなさを感じ
津田沼に対する自分の気持ちを打ち明け
津田沼は、留美子を抱きとめる。
その姿を見ていた初子は
自分の初恋の終わりを知る。
失恋した初子は、紳士の呼びかけにも答えず
夜の街へ飛び出していく。
そこで、子犬を助けた帰りの夏山に初子は、呼び止められる。
子犬を見て喜ぶ初子
夏山は途中、友達から初子が死んだことを聞き、
初子とは、さっき話していたばかりで信じられなかったが
今、一緒に話をしてる初子の姿が
ショーウインドウのガラスに映っていないを見て
初子は、幽霊であることを感じる。
夏山は、初子に悟られない様に話をする。
夏山 「国下、犬アレルギーなんて嘘なんだろ?」
初子 「ごめんなさい」
夏山のもとを離れていく初子に
「国下! 明日、また学校で会おうな!」
と普段通りに接した。
紳士のところへ戻った初子は、
子供の時に行ったれんげ畑の話をすると
紳士は、初子にその場所へ行こうと誘う。
しかし、そこは無残にも宅地開発されていて
一面のれんげ畑はどこにも無かった・・・
一方、初子と別れた夏山は、
その足で初子の家に向かう。
そこでは、お通夜が行われており、
初子の遺体を目にした夏山は、初子が死んだことを実感する。
初子の両親に頭を下げて、その場を帰ろうとすると
連れてきた犬が初子の部屋に入ってしまう。
夏山は、そこで、中学の時の文集を目にすると
れんげ畑のことが書いてあった。
れんげが好きっだった事を知った夏山は
れんげの花束を持たせてやろうと
自転車に乗って飛び出していく。
その頃、初子と紳士は造成地のドラム缶の上で話をしていた。
紳士は、80年前、気球の事故で死んでしまい
死ぬ前に大切なものを見つけていなかったことを
初子に話す。
紳士 「生き返って、僕がみつけられなかったものを
見つけて欲しいんです」
初子 「あなたが、みつけられなかったもの・・・?」
紳士 「それは、自分にとって一番大切な人」
朝になり、今日は初子の告別式
出棺の前に生き返る様に
紳士と初子は別れの言葉を交わす。
良い一生を
初子は、自分の遺体の前まで行くが、
私はいてもいなくても同じ、誰も私の事を思っていないと
生き返ることをやめてしまう。
紳士は、初子を説得するが
遺体は、火葬場へ向けて出棺となってしまう。
紳士は初子を連れて、火葬場に先回りし
初子を再び説得する。
紳士が見つけっれなかったもの
それは、人を愛する事
それを教えてくれたのは君だ!と
生きることの尊さを訴えるが、
意地になった初子は、生き返ることを拒んでしまう。
いよいよ、遺体に火がつけられようという時
夏山が、自転車で火葬場へ駆けつける
夏山 「ちょっと待ってください!
それ開けてください!
これ持たせたいんです!」
夏山 「あいつの一番好きな花なんですよ!
文集で書いてあるところまで行ったら、そこになかったから
その近くで大分探したんだぞ国下!」
葬儀屋「もう火を付けるところなんですよ」
夏山 「ちょっと開けるだけでいいんですよ!
あいつ これ、ほしいんじゃないかと思うんですよね!」
それを聞いていた母親は、たまらず
「開けて~!初子は死んでない!一緒に帰るの~」と泣き叫ぶ。
取り乱した母親に
火葬場は、渋々お棺を出す。
開けられたお棺の中に眠る初子に夏山は、
「国下、れんげだよ」と言って
れんげの花束を初子の手元においてやった。
自分を思ってくれる人がいると感じた初子は
自分の遺体の前に立っていた。
すると紳士は、初子の背中を
「さようなら」と言って押してやる。
初子の指が微かに動いたのを見た夏山は、
おばさん・・・おばさん・・・
その指の動きは大きくなり
れんげの花束を掴む
目がうっすらと開き始め
初子は、生き返える。
生還した初子に喜ぶ両親と参列者たち
それを見ていた紳士の前が明るくなり
紳士は、門の中へ歩いていく
普段の生活に戻った初子は、
登校の際、水たまりに足を落とすが
紳士の水たまりを足でバシャバシャやる感覚を
思い切り味わいたいという言葉を思い出し
生きている感触を味わう初子だった。
作品データ:四月怪談
公開:1988年 日本
これは、大島弓子の書いた漫画が原作になりますので
ご存知の方もいらっしゃると思います。
主演の中嶋朋子は、当時16歳。時期的にピッタリの役でした。
最初は、予定が合わず出演NGだったのですが、
彼女を待っての撮影となったわけです。
小さい時から役者の経験があるので、
ラストになるにつれての演技は、観る者をとらえるかと思います。
中嶋朋子ファンならこの映画は、いろんなものが見れるので
かなりのお得感があると思いますが、
アイドル映画だとは思いたくないですね。
原田知世の「時をかける少女」では、
良いのはエンディングだけの完全アイドル映画でしたが、
この「四月怪談」は、そういう映画では無いと思いますので、
是非、皆さんに
ファンタジックなラブ・ロマンスを見てもらいたいなと思います。
火葬場からのシーンからは、涙する方もいらっしゃるでしょう。
ただ悲しいかな現在、DVDは廃盤で、
ネットではかなりのプレミアが付いている状態です。
レンタルにあるといいんですが・・・
特撮を多様せずとも、こういう映画が撮れるんですね。
原作は、生き返った後の夏山と初子のやり取りが少しあります。
それを読むと初子が嫌いだった夏山とのその後の関係がわかります。
映画は、その辺はドライになっています。
みんなに好かれる様な映画ですので、オススメします。
監督は、小中和哉。この時、24歳という若さです。
また、この映画の中に登場していますので、
(ちゃんとセリフもあり)探して見てください。
私の時にも誰か れんげの花束を持ってきてくれるでしょうか?
出来れば花束よりも札束の方でお願いします。
この映画の動画にいいものがありませんでしたので、
中嶋朋子で違うのをUPしてみました。
また、いつかどこかで。
SFチックでファンタジーな映画を紹介致します。
四月怪談
国下初子は、高校生。
今の自分から、生まれた時までが、走馬灯のように駆けると
なにやら大きなものが見え、そこへ近づいていくと
それは、大きな門だった。
その門に入ろうとした初子を、
フロックコートに飛行用メガネを付けている紳士が
その門をくぐるのはまだ、早いと
初子を呼び止める。
早く自分の体に戻った方がいいですよ
紳士 「あなたは、先ほど死んだんです」
初子 「死んだ?・・・私が?」
紳士 「はい」
初子 「すごい夢!」
自分が死んだ事を信じていない初子に、
それを証明させようと、紳士が初子を導いた先は
病室だった。
ベットには、頭に包帯が巻かれた初子がいた。
初子は、その日の自分の一日を思い返していく・・・
学校帰り・・・
子犬の鳴き声を聞いた初子は、
立入禁止の廃工場に入って行ってしまう。
すると、上から鉄骨が落ちてくる記憶と
紳士に案内された場所とが一致した。
しかし、初子が死んだ原因は
落ちてきた鉄骨で頭を打ったわけではなく
一緒に落ちてきた弁当箱が頭にあたり
本人の死んだという勝手な思い込みだったのがわかる。
肉体は健全だから、生き返ることが出来るので、
「早く生き返りなさい」と紳士は言っていたのだ。
死んだことがわかった初子は
幽霊として、どこへでも行ける特権をいかし
好意を寄せている男の子(津田沼)のところ
自分の葬式が準備されているところ
見たかった風景など
自分が生き返ることはそっちのけで
行きたいところへ自由に行ってしまう行動を続けるが、
自分が死んだのは、子犬の声が聞こえたからだと思い出し
すぐ、廃工場へと戻り、鳴き声の先を探すと
子犬はダンボールに入れられて捨てられたままの状態だった。
初子は、その子犬を何とかしようと手を伸ばすが
幽霊である初子には、その子犬を抱き上げてやることも出来なかった。
なんとかしてやりたいという思いから、
幽霊に会って話をしたという夏山登を思い出す。
夏山登は、隣のクラスにいる変人と名高く、
初子は、嫌らっていたが、
犬を早く助けるにはと、初子達は、夏山に会いにいく。
部屋に突然現れた初子達に驚く夏山だったが、
初子から、廃工場にいる子犬を助けてほしいと、頼み込まれ
初子の頼みとあって夏山は、願いを聞き入れる。
初子は、自分のお通夜を見に自分の家に戻ると
憧れの男の子津田沼とクラス委員の留美子が参列していた。
自分の事を何か話すんじゃないかと思った初子は、
帰る二人の後をつけていく。
すると留美子は
初子が亡くなったのを見て、生命のはかなさを感じ
津田沼に対する自分の気持ちを打ち明け
津田沼は、留美子を抱きとめる。
その姿を見ていた初子は
自分の初恋の終わりを知る。
失恋した初子は、紳士の呼びかけにも答えず
夜の街へ飛び出していく。
そこで、子犬を助けた帰りの夏山に初子は、呼び止められる。
子犬を見て喜ぶ初子
夏山は途中、友達から初子が死んだことを聞き、
初子とは、さっき話していたばかりで信じられなかったが
今、一緒に話をしてる初子の姿が
ショーウインドウのガラスに映っていないを見て
初子は、幽霊であることを感じる。
夏山は、初子に悟られない様に話をする。
夏山 「国下、犬アレルギーなんて嘘なんだろ?」
初子 「ごめんなさい」
夏山のもとを離れていく初子に
「国下! 明日、また学校で会おうな!」
と普段通りに接した。
紳士のところへ戻った初子は、
子供の時に行ったれんげ畑の話をすると
紳士は、初子にその場所へ行こうと誘う。
しかし、そこは無残にも宅地開発されていて
一面のれんげ畑はどこにも無かった・・・
一方、初子と別れた夏山は、
その足で初子の家に向かう。
そこでは、お通夜が行われており、
初子の遺体を目にした夏山は、初子が死んだことを実感する。
初子の両親に頭を下げて、その場を帰ろうとすると
連れてきた犬が初子の部屋に入ってしまう。
夏山は、そこで、中学の時の文集を目にすると
れんげ畑のことが書いてあった。
れんげが好きっだった事を知った夏山は
れんげの花束を持たせてやろうと
自転車に乗って飛び出していく。
その頃、初子と紳士は造成地のドラム缶の上で話をしていた。
紳士は、80年前、気球の事故で死んでしまい
死ぬ前に大切なものを見つけていなかったことを
初子に話す。
紳士 「生き返って、僕がみつけられなかったものを
見つけて欲しいんです」
初子 「あなたが、みつけられなかったもの・・・?」
紳士 「それは、自分にとって一番大切な人」
朝になり、今日は初子の告別式
出棺の前に生き返る様に
紳士と初子は別れの言葉を交わす。
良い一生を
初子は、自分の遺体の前まで行くが、
私はいてもいなくても同じ、誰も私の事を思っていないと
生き返ることをやめてしまう。
紳士は、初子を説得するが
遺体は、火葬場へ向けて出棺となってしまう。
紳士は初子を連れて、火葬場に先回りし
初子を再び説得する。
紳士が見つけっれなかったもの
それは、人を愛する事
それを教えてくれたのは君だ!と
生きることの尊さを訴えるが、
意地になった初子は、生き返ることを拒んでしまう。
いよいよ、遺体に火がつけられようという時
夏山が、自転車で火葬場へ駆けつける
夏山 「ちょっと待ってください!
それ開けてください!
これ持たせたいんです!」
夏山 「あいつの一番好きな花なんですよ!
文集で書いてあるところまで行ったら、そこになかったから
その近くで大分探したんだぞ国下!」
葬儀屋「もう火を付けるところなんですよ」
夏山 「ちょっと開けるだけでいいんですよ!
あいつ これ、ほしいんじゃないかと思うんですよね!」
それを聞いていた母親は、たまらず
「開けて~!初子は死んでない!一緒に帰るの~」と泣き叫ぶ。
取り乱した母親に
火葬場は、渋々お棺を出す。
開けられたお棺の中に眠る初子に夏山は、
「国下、れんげだよ」と言って
れんげの花束を初子の手元においてやった。
自分を思ってくれる人がいると感じた初子は
自分の遺体の前に立っていた。
すると紳士は、初子の背中を
「さようなら」と言って押してやる。
初子の指が微かに動いたのを見た夏山は、
おばさん・・・おばさん・・・
その指の動きは大きくなり
れんげの花束を掴む
目がうっすらと開き始め
初子は、生き返える。
生還した初子に喜ぶ両親と参列者たち
それを見ていた紳士の前が明るくなり
紳士は、門の中へ歩いていく
普段の生活に戻った初子は、
登校の際、水たまりに足を落とすが
紳士の水たまりを足でバシャバシャやる感覚を
思い切り味わいたいという言葉を思い出し
生きている感触を味わう初子だった。
作品データ:四月怪談
公開:1988年 日本
これは、大島弓子の書いた漫画が原作になりますので
ご存知の方もいらっしゃると思います。
主演の中嶋朋子は、当時16歳。時期的にピッタリの役でした。
最初は、予定が合わず出演NGだったのですが、
彼女を待っての撮影となったわけです。
小さい時から役者の経験があるので、
ラストになるにつれての演技は、観る者をとらえるかと思います。
中嶋朋子ファンならこの映画は、いろんなものが見れるので
かなりのお得感があると思いますが、
アイドル映画だとは思いたくないですね。
原田知世の「時をかける少女」では、
良いのはエンディングだけの完全アイドル映画でしたが、
この「四月怪談」は、そういう映画では無いと思いますので、
是非、皆さんに
ファンタジックなラブ・ロマンスを見てもらいたいなと思います。
火葬場からのシーンからは、涙する方もいらっしゃるでしょう。
ただ悲しいかな現在、DVDは廃盤で、
ネットではかなりのプレミアが付いている状態です。
レンタルにあるといいんですが・・・
特撮を多様せずとも、こういう映画が撮れるんですね。
原作は、生き返った後の夏山と初子のやり取りが少しあります。
それを読むと初子が嫌いだった夏山とのその後の関係がわかります。
映画は、その辺はドライになっています。
みんなに好かれる様な映画ですので、オススメします。
監督は、小中和哉。この時、24歳という若さです。
また、この映画の中に登場していますので、
(ちゃんとセリフもあり)探して見てください。
私の時にも誰か れんげの花束を持ってきてくれるでしょうか?
出来れば花束よりも札束の方でお願いします。
この映画の動画にいいものがありませんでしたので、
中嶋朋子で違うのをUPしてみました。
また、いつかどこかで。