いつだったか家族葬のお通夜に参列した時のコト

夜遅くまで家族や親せきと故人との思い出を語らっていた

 

宿泊もできる家族葬のホールだったので

ホールのスタッフさんは夜7時には帰っていた

 

宿泊しない親戚が帰ったら施錠しようと思っていた夜の9時ごろ

 

 

「こんばんは~」と身なりのいいおじいちゃんが入ってきた

故人の知り合い?住んでる地域の班長さん??

その場にいる誰も面識がなく

 

「どちらの方ですか?」

「故人とはどういったお付き合いで?」

 

と聞くけど

お通夜に来た人とは思えない返答

 

名前をきいても答えられず

住所をきいても「あっちのほうから」

所持品もなし

 

身なりはいいけど

(シャツにチノパン)

これは徘徊のおじいちゃん??

 

私は以前近所で別の徘徊していたおじいちゃんを保護したことがある

 

その時おまわりさんから「心配な時は迷わず交番に連絡してもらってOK]と言われていたので、喪主にその話を伝え近くの交番に連絡

(交番に人がいなかったらしく最寄りの警察署につながったけど)

 

特にこの辺りで捜索願は出されていないけど

今から署員が向かいます

 

とのこと

 

今は穏やかに話しているおじいちゃんだけど

急に豹変しても怖いのでそっと子どもたちや年寄りは別室に移動

対応できそうな大人だけがおじいちゃんと同じ部屋で待機

 

たまたま参列者の親戚に看護師がいたので

看護師さんがおじいちゃんの横に座りやさしく話しかける

 

受け答えははきはきしているけど

 

あっちから。向こうのほう。家に人はいる

遠くから来たのか近所なのかも分からない受け答え

疲れてる?と聞いても「そうでもないかな」じゃあ近所から??

 

などあいまいな内容が続く

 

しばらくしておまわりさん到着

 

よかった~と思って外を見ると

4,5台パトカーがホールの駐車場に停まってる!

パトカー パトカー パトカー パトカー パトカー

 

 

どうやらこのおじいちゃん、ここから数十キロ離れたところに住んでいて

管轄地域の警察に奥さんから捜索願が出ていたらしいアセアセ

疲れてないって、いうおじいちゃんの言葉を信じちゃダメだった

 

うちが連絡した先のおまわりさんと、

捜索願が出されていたおまわりさんがどちらもやってきたってわけ

 

優しそうな女性のおまわりさんが

「なんでここにきちゃったの?」と聞くと

「なんだか楽しそうで」

「お葬式なんだから楽しい場所じゃないのよ」

と優しく話してくれていた

(確かに故人の昔話を和やかにしていたので涙涙のお通夜ではなかった)

 

最後までニコニコ穏やかだったおじいちゃんは

おまわりさんに付き添われて手を振って帰って行った

 

身だしなみもしっかりしていて

捜索願を出したという奥さんは

旦那さんをいつも身ぎれいにしてあげているんだな、と

奥さんの苦労をねぎらいたい気持ちになった

 

おじいちゃんはきっと暗い夜道を何十キロも歩いていて

明るいホールに足を止めたんだろう

 

コンビニに来た人

近くの家族葬ホールの駐車場にたくさんのパトカーきていて

何事!?と思っただろうね

 

すぐ近くにコンビニがあったのになぜこっちだったのかな

うちの方が介抱できる人がいるよって故人が導いてくれたのかな

 

おまわりさんが帰った後

故人からのサプライズゲストだ!とみんなで言い合った忘れられないお通夜の話

 

 

 

 

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