ニューモバックス(PPSV23)の再接種は、原則初回接種から5年以上の間隔を空ける必要がありましたが、2025年10月から登場した新ワクチン**「キャップバックス(PCV21)」の登場により、方針が大きく変わっています。キャップバックスは長期免疫効果**が期待でき、ニューモバックス接種後1年以上経っていれば追加接種が推奨され、5年ごとの再接種が不要になるため、今後はキャップバックスへの移行が推奨されています。
ニューモバックス(PPSV23)の再接種について
- 間隔:初回接種から5年以上空ける必要があります。5年以内だと、注射部位の痛みや赤みなどの副反応が強く出やすいため、注意が必要です。
- 背景:ニューモバックスは免疫記憶が残りにくく、効果が約5年で低下するため、再接種が必要とされていました。
新しいワクチン「キャップバックス(PCV21)」について
- 登場:2025年10月29日から接種可能になりました。
- 特徴:
- より多くの血清型に対応し、予防効果が高いです。
- 免疫の「記憶」が残りやすく、長期的な効果が期待できる結合型ワクチンです。
- ニューモバックス接種後1年以上経過していれば、追加接種が推奨されます。
- キャップバックス接種後は、ニューモバックスの再接種が不要になります。
今後の推奨される接種パターン
- これから接種する方:65歳でニューモバックスを接種し、1年後にキャップバックスを追加接種するパターンが推奨されています。
- すでにニューモバックスを接種済みの方:1年以上経っていれば、キャップバックスの追加接種を検討しましょう。特に基礎疾患がある方は強く推奨されます。
まとめ
古い「5年ごとのニューモバックス再接種」は、新ワクチン「キャップバックス」の登場で非推奨となり、今後はキャップバックスを軸とした接種が推奨されています。接種歴に合わせて、かかりつけ医に相談し、最新のガイドラインに基づいた接種を検討することが重要です。
予診票ーーーーー
https://drive.google.com/file/d/1nrqhq1wl1QnkN1ng5tWHNBWZ_jidCFgl/view
抗菌薬国産化へ
中国が周辺への軍事的圧迫を強める中、日本の医療を支える抗菌薬の中国依存が国家的リスクとなっている。政府は原薬の国産化にかじを切り、「Meiji Seikaファルマ」や「塩野義製薬」が製造に着手。ただ、抗菌薬は巨額の製造コストに対して薬価が低く採算が立ちにくいため、事業継続に不安をぬぐい切れない。どのような国際環境でも医療を守るために、国による支援の具体化が急務だ。肺炎治療や手術時の感染予防に欠かせない抗菌薬は、医療の基盤を支える国民の生命線といえる。厚生労働省によると、注射剤の中心である「ベータラクタム系」抗菌薬の原薬はほぼ100%を中国に依存し、抗菌薬を国内で一から製造することはほぼ不可能だ。こうした構造的な脆弱(ぜいじゃく)性は、すでに表面化している。2019年には、中国の原薬工場のトラブルで国内のジェネリック医薬品(後発薬)メーカーが抗菌薬の供給を停止し、全国で手術延期が相次いだ。突然の供給不安は中国依存リスクを改めて浮き彫りにし、製薬業界にも衝撃が走った。塩野義製薬の手代木功会長兼社長は「再び起きたら日本の抗菌薬はどうなるのかと背筋が寒くなった」と語る。こうした依存構造の背景の一つには、薬価の度重なる引き下げによる採算悪化がある。他剤への混入防止を目的に専用設備が必要なベータラクタム系は特に負担が大きく、国による1990年代以降の継続的な薬価引き下げで国内製造は立ち行かなくなった。多くのメーカーが原薬製造を中国に移転し、Meijiもそのうちの一社。小林大吉郎会長は「経済合理性が失われていった」と振り返る。以前は2年に1度だった薬価改定は毎年行われるようになり、事業環境はさらに厳しくなっている。手代木氏は「1バイアル(小瓶)の抗菌薬の薬価はペットボトル飲料より安い」と明かす。国際環境の緊迫化などを踏まえ、国は2022年、供給途絶が国民生活に影響する経済安全保障推進法上の「特定重要物資」としてベータラクタム系抗菌薬を指定。国産化事業としてMeijiや塩野義の生産子会社シオノギファーマの設備投資への資金的支援を始めた。Meijiは今年10月に岐阜工場(岐阜県北方町)で原薬の前段階の原料生産設備を完成させ、稼働を開始。撤退から約30年ぶりの国内製造を再開させた。年間200トンの原料生産が可能となり、小林氏は「社員は誇りを持って取り組んでいる」と胸を張る。
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肺炎球菌ワクチンのスケジュール
とある医院のホームページ
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肺炎球菌ワクチン「キャップバックス」が発売されました
肺炎は高齢者の大きなリスク
日本人の死因の第5位が「肺炎」で、その約95%が65歳以上の高齢者です。
原因となる菌の中で最も多いのが肺炎球菌です。
R7年10月29日より新しい肺炎球菌ワクチン「キャップバックス」が承認され自費接種として利用できるようになりました。このワクチンは、21種類の肺炎球菌の型に対応しており、これまでのワクチンではカバーできなかった型(「15A」「16F」「23A」など)も含まれており、より多くの種類の肺炎球菌から体を守ることができます。
現在国の定期接種で使われているニューモバックスNP(PPSV23)は40年前にできたワクチンで、肺炎球菌のカバー率56%、予防効果5年ですが、新しくキャップバックスはカバー率80%で終生免疫が得られると期待され、大幅な機能向上です。
ニューモバックスを受けた方にも追加接種がおすすめ
すでにニューモバックスを接種した方でも、1年以上経過していればキャップバックスを追加で接種できます。
キャップバックスを打つことで、より多くの菌の型に対応でき、免疫の質や持続性も高めることができます。
つまり、これまでニューモバックスを受けた方も、キャップバックスを1回追加すれば、その後はニューモバックスを5年ごとに繰り返し接種する必要がなくなります。
どんな人におすすめ?
65歳以上の高齢者
心臓病、糖尿病、慢性呼吸器疾患、腎臓病などの持病がある方
免疫が低下している方(ステロイド・抗がん剤などを使用中の方)
お孫さんなど小さなお子さんと接する機会が多い方
これらの方は肺炎球菌感染による重症化リスクが高く、新しいキャップバックス®(PCV21)の接種が特に推奨されています。
接種のタイミングと注意点
他の肺炎球菌ワクチン(ニューモバックス®など)を打った方は、1年以上あけてから接種します。
発熱や体調不良時は延期します。
注射部位の赤みや腫れ、軽い発熱などの副反応は数日でおさまることがほとんどです。
成人の侵襲性肺炎球菌感染症の原因となった血清型に対する各ワクチンのカバー率(2024年)【国内データ】

費用について
キャップバックス®は自費接種となります。
料金:13,700円(税込)
※現時点では公費接種はニューモバックスのみになります。
ご予約はお電話・窓口でお願いいたします。
小児用で20価(プレベナー20)が主流に、成人用では2025年10月29日から新ワクチン「キャップバックス(PCV21)」が発売され、従来の多糖体ワクチン(ニューモバックス)からの切り替えが進み、より多くの型に対応し、長期的な免疫効果が期待されています。接種を始める年齢や目的により、20価(PCV20)や新成人用ワクチン(PCV21)が推奨されており、自治体や医療機関で最新情報を確認することが重要です。
23価肺炎球菌ワクチン(PPSV23、ニューモバックスNP)後の再接種は、前回接種から5年以上空けるのが原則で、副反応(痛み、腫れなど)が強く出る可能性がありますが、近年は新しい結合型ワクチン(PCV13/15/20/21)への切り替えが進み、再接種の考え方が大きく変わってきています。特に2025年9月以降の学会見解では、PPSV23接種後に新しい結合型ワクチン(PCV21など)を接種した場合、その後のPPSV23再接種は不要とされており、年齢や接種歴に応じて最適な接種方法が推奨されています。
【基本的な再接種ルール(PPSV23のみの場合)】
- 接種間隔: 前回接種から5年以上空ける必要があります。
- 副反応: 5年以内だと局所の痛みや腫れ、倦怠感などが強くなる傾向があります。
- 対象者: 65歳以上で定期接種の対象となる方が中心ですが、医師の判断で接種できます。
【最近の動向と推奨(新しいワクチン導入後)】
- 「原則非推奨」へ: 最新のガイドライン(2025年9月改訂)では、PPSV23接種後にPCV21(キャップバックス)などを接種した場合は、その後のPPSV23の5年ごとの再接種は「選択肢としない(非推奨)」となりました。
- 新ワクチンへの移行: 23価ワクチン(ニューモバックスNP)は今後減少傾向にあり、より効果の高い結合型ワクチン(PCV20、PCV21など)への移行が進んでいます。
- 若い方でも安心: 新しい結合型ワクチンは生涯免疫が期待できるため、年齢に関わらず一度は接種しておくと安心です。
【接種を検討する方へ】
- 接種歴の確認: 接種済証(カード)で前回接種日を確認し、医師に伝えてください。
- 医師への相談: 接種歴や健康状態によって最適な方法は異なるため、必ず医師や自治体に相談しましょう。
- 「新ワクチン」の検討: 5年後も再接種を考えるより、新しい種類のワクチン(PCV20やPCV21など)への切り替えを検討する方がメリットが大きい場合があります。
































