駆け巡る感情は、まるで違う言語の様に、当て嵌まる単語を導かない。


だから駆け巡る言葉は、どれも心に響かない。


発散の糸口を見出せない想いは悉く僕の感覚を切り崩していき、堕ちる。


仮面が削られ露わになる鉄の棘は全てを威嚇し、僕を包む。


全ての物語がいつか『救い』を得る様に、この感情に『救い』の手が差し伸べられることはない。


そう悟ったのはいつだったか。


そんな『救い』があるのなら、僕が今ココに居る理由は無いはずだから。


同じ過ちは2度犯さない。そう決めたら、そこにまた1つ仮面が生まれた。


またいつか壊されてしまうだろうけど、無いよりはマシ。


言葉は残酷。否応無しに突きつけられる。


行動は残忍。否応無しに理解させられる。


仮面はあと、何枚必要ですか?