やっと解かった。
気持ちがどこにあったのか。
さようなら、さようなら。
たくさんの思い出と。
さようなら、さようなら。
羞恥の過去と。
さようなら、さようなら。
あの日々に。
夢にまで見た姿。
もう届かないとすら思った姿。
鳴り響く警告音。
落ちる遮断機。
目の前にか、心にか。
突然に視界に入った姿は、僕に語る。
『もう、傷は癒えたのだ』と。
『もう、刻は動いているのだ』と。
囁く様に、ゆっくりと、しっかりと。
しかし、必死に。
これは克服か、諦めか。
はたまた、そのどちらもか。
気持ちに、流れ込む。
こんなにも離れていたと知ったから、
こんなにも溢れていたと知ったから、
知っていたから。
それでも僕はまた、自転車を漕いで。