一部の人々の中には、「世界は刻々とグローバル化しているのだから、日本もオランダのように世界に先駆けて、外国人に対して寛容な姿勢を取るべきではないか?」と、そういった意見を述べるかもしれません。

 確かに、そういった意見を述べる方の気持ちも、十二分に納得できますが、しかしオランダも世界の本質を何も見抜くことなく、寛容な精神だけでもって、移民政策と外国人参政権を認めてしまいました。

 その結果、オランダの人口の約10%がイスラム系住民となり、そしてイスラム系住民の文化伝統を重視したために、いつしかイスラム系住民はオランダ社会と融和するどころか、敵意さえ見せるようになり、オランダは今、とんでもない混乱状態に陥(おちい)っています。

 ゲイの人は過激なイスラム系住民に暴行を受け、そしてそうした過激なイスラム社会を批判した人は、イスラム教徒に殺害される事態になっているのですが、イスラム教育を受けている人々は、それを全く「悪」とは感じていないことさえあるのです。

 このようにオランダでは大混乱が生じているために、移民政策と外国人参政権を取りやめようという動きが出てきていますが、しかしすでにイスラム系の政治家がゴロゴロいるために、移民政策も外国人参政権も、もう手遅れでとりやめることがでません。

 ですからオランダ国民は今、大後悔しています。

 確かに宇宙から見れば、この地球にはどこにも「国境」などという線は引かれておらず、ジョン・レノンの「イマジン」という曲の歌詞にもあるように、いつの日か、地球から国境が無くなり、世界が一つになることを誰もが夢見るかもしれません。

 現実に社会主義の辻元清美議員も、とある一風変わったイベントにおいて、次のように述べています。

「国会議員っていうのは、国民の生命と財産を守ると言われているけど、私はそんなつもりでなってへん。私は国家の枠を、いかに崩壊させるかという役割の国壊議員や」

 しかしこの東アジアには、未だに「国境を広げよう」と野心を抱いて、そして実際に侵略活動と工作活動を行い続けている国がある以上、国家を安易に崩壊させたり、国境を取り除くということは、大変危険なことです。

 なぜなら、ジョン・レノンの歌詞のように、「国境の無い未来の世界」を夢見て、そして追い求める行為と、国際情勢を何も知らずに、現在ただ今、国家を壊し、国境を取り除こうとする行為は、似ているようで全くの別の行為であるからです。

 もしも実際に政治家が、国家は壊し、国境を取り除こうとするならば、それはまさしく、国際情勢を何も知らずに、国民の生命と財産を守っていない、ただのドリーマー(夢想家)と言えるでしょう。

 たとえいつの日か世界が一つになることを望もうとも、しかし国を動かす政治家が時代を見誤ると、むしろ平和から遠ざかっていくことを、私たち日本国民はよく知っておくべきなのです。