以前、魂が震える曲と題しましてナタリーコールの 『I wish you love』という曲をご紹介しましたが、この自粛期間に、ゆっくり音楽を聴く時間ができたので、第二弾‼
私の魂が震える曲‼
ビリー・ホリデー
(1915年4月7日〜1959年7月17日)
『奇妙な果実』
南部の木には 奇妙な実がなる
葉に血は流れ、根には血が滴る
南部の風に揺れる 黒い死体
ポプラの木に吊るされている 奇妙な果実
勇敢な南部の のどかな風景に
膨らんだ目 苦痛に歪んだ口
モクレンの甘く新鮮な香りが
突然、肉の焼け焦げた匂いに変わる。
カラスに突かれ、雨に打たれ、風に煽られ
太陽に朽ちて、落ちていく果実。
奇妙で惨めな果実がここにある。
(アメリカ南部の、黒人に対する人種差別により、虐殺され、木に吊るされた黒人の死体を果物と表現した歌)
まだ若かった私は、1LDKの部屋で、
1人お部屋Barで、カミュなどを飲みながら、大人ぶって、やさぐれ感を演出しながら、この歌を聴いていました。
まだ若く、歌の意味もわからなかったけれど、胸にズシンと響いて、いつまでもやまなかったことを今も覚えています。
彼女の歌声は間違いなく、神の領域でした。
もう誰一人としてこの歌を歌うことはできないのではないでしょうか。
さくらますみ