まずはじめに、

東日本大震災でお亡くなりになった方々へ、

哀悼の意を表します。

被災された方々へ、心よりお見舞い申しあげます。

 

・・・

 

原雄一さん著作

「宿命」読了。

 

Xのおすすめのポストで「宿命捜査完結」という本を知り、

図書館で借りようと検索したとき、

前編にあたる「宿命」の存在を知りました。

 


1995年3月30日におきた、

國松警察庁長官襲撃事件、

捜査第一課元刑事、原雄一さんが書かれた本です。

 

記憶と記録により叙述で、

最近、憲法判例をずーっと読んでいたのもあって、

どこが事実で、

どこからどこまでが、筆者の心象風景で、

どこが、当事者との会話(捜査時の)なのかが、

掴みにくく、

読みにくいなぁ、という印象を受けました。

 

読み進めていくと、

筆者の文体のクセと構成が解ってくるのと、

慣れもあって、金曜の夜から土日で読んでしまいました。

 

現役を退いておられるから書けるんでしょうが、

ここまで書いても大丈夫?なのかな?という部分まで、

踏み込んで書かれてありました。

 

長官襲撃を自供しているN氏の、

思想、信条による支援者と銃器を集める方法、

他人になりすまし、国内外を渡り歩き、

日常生活に違和感なく溶け込み生きていくさまは、

決して褒めることは出来ませんが、

大変巧妙かつ大胆で、ただの人でしかない私は、

感心するとともに、心底ぞっとしました。

 

何年か前に、NHKの番組で、

イッセー尾形さんが、N氏役を演じたドキュメンタリーを見たときに、こんな人間存在する?って思い、

不思議な気持ちがあったんですが、

リアルに存在していたこともより怖さを感じました。

 

語彙力の問題で書けませんが、

日本の警察と公安は、

いろんな意味で優秀で凄いなと思いました。

 

久しぶりに読み応えのある1冊でした。

 

図書館でお借りした本です。

公共の財に感謝します。