寝起きなので、昔、友達に聞いた夢のお話でも…






…僕は幼稚園児。

戦隊ヒーローが大好きで、TVを毎週欠かさず観ていた。

だいたいの流れはいつも同じで、



ザコキャラが現れる



やっつける



ボスキャラと闘う



1度はボスキャラ勝つが、ボスキャラが巨大化



味方に巨大ロボがいて、それに乗り込み闘う



闘いの末、とどめにロケットミサイルみたいなのを撃って勝利!



というものだった。




それでも飽きずに観ていた。

とても刺激的だった。




近くのデパートに戦隊モノのショーがあれば、親に強請って連れてってもらったりもした。



靴もTシャツも皆、戦隊モノ。

もちろんオモチャなど、関連のある物にもの凄く興味を示し、これもまた強請って買ってもらったりした。






…特に好きだったのが「バイオマン」。




僕は「バイオマン」に成りきり、友達と常に「バイオマン」ごっこで遊んでいた。

草むらを見つけて、その草たちを足で踏みつけ道をつくる。




何本か道を作り、奥に大きな部屋みたいなのを作る。


…いわゆる秘密基地だ。




そんな風に遊ぶぐらい戦隊モノが好きだったので、夢に出てくるのは当然だろう…。











…その日もたくさん遊んだ。

疲れてたのだろう、いつの間にか夢の世界へ来てた…











…そこは、どうやら秘密基地。

状況によると、どうやら僕はレッド(5人の中でリーダーの位置にあたる)らしい。





「…まずい!囲まれた!」



「このままではやられる!」





その秘密基地の外にはたくさんの敵がいて、囲まれてる模様。

そして仲間は怖じ気着いてる。





…しかし、不思議と僕は冷静だった。

いや、逆にワクワクと興奮していた。







「俺に任せろ!!」








そう言い放ち、僕は外に飛び出した。







「いけ~~~!」





いきなり襲い掛かってくる敵たち。








…だけども、「僕」は強かった。






「おりゃ~~~!」






簡単に敵を、ボスキャラをも片付けてしまっていた。







…戦隊モノなら当然、やられたボスキャラの巨大化が始まる。

もちろんその「世界」でもソレは行われた。







「来たな!よし、やっつけてやる!みんな乗り込め!!」






…しつこいようだが戦隊モノでは、でかくなったボスキャラに対して闘う、巨大ロボットというものが存在する。

当然、その「世界」でも存在し、みんな乗り込んだ。






巨大ロボットでの闘いでもそう、全然負ける気がしなかった。

ボスキャラとの闘いも、あっけなく終わろうとしていた。

そして、見つけたロケットミサイルのボタン…






「よし!とどめだ!!!」







…勝った。
このボタンであいつを倒すことが出来る!
そして、僕はヒーロー。
これからも地球の平和を守り続けるんだ!!






…そう思っていた。


みなぎる僕の体。

ウズウズしていた。

そう、とてもウズウズしていた。






僕はボスキャラにロケットミサイルを撃つためにボタンを押した!!











?!











ロケットミサイルは発射された…









…気がつけばそこは現実世界。

ベッドシーツという海に、世界地図が刻まれていた。



いや、正しくは…



「ベッドシーツという大陸に、海が刻まれていた。」




そうだ!
僕は守ったんだ!
地球を!
僕の放ったロケットミサイルで!!




…あとはご想像にお任せします。




オ、オレの幼少期の話ではありません。

あくまで友達の話です。

ご、ご認識なさらぬように…。