自分を生きる
なぜ
このタイミングで
この舞台の
チケットを
とっていたのか
と
思うタイミングでの
観劇となってしまいました
ミュージカル
生きる
黒澤明監督の
名画
を
宮本亜門さん
が
ミュージカルにした
傑作です
余命短いことを
覚悟した
ある男の死の物語
今回は
再再演で
夫の笠井信輔と
観劇
こんな重い題材を
ミュージカル
にするなんて
と
聞いた時には
驚きましたが
もしかしたら
ミュージカルだから
最後まで
暗くなりすぎずに
残りの日々を
悔いなく
生きる
と
覚悟した
ある男の死
を
観ていて
受け止められたような
気もしました
再再演は納得の
感動の舞台でした
主役は
市村正親さん
と
鹿賀丈史さん
の
ダブルキャスト
今日の主役は
鹿賀さんの日でした
ただひたすらに
真面目に生きてきた
公務員が
定年退職まであと一年
というところで
余命を知り
そこから残りの時間を
どう生きるか?
に
目覚め
町に
小さな公園を作ることに
力を注ぐ物語です
この舞台を観ながら
私の胸の中には
じつは
美しい友の顔が
何度も何度も
浮かんでいました
命の灯が
もう間も無く
消える時が来ることを
感じながら
笑顔で明るく
負けない!と
前を向いて歩いていた
彼女は
2日前に
亡くなりました
4月には
一緒に旅行にも行けたし
たくさん笑って
たくさんおしゃべりを
しました
彼女はどう思ったかは
わかりませんが
私にとってそれは
少しでも長く
彼女らしく生きられるようにと
寄り添いながら
ストップウォッチ
の
カチカチという音
を
どこかで感じながらも
それでもきっと
抗える
と信じ
大切にした
貴重な時間でした
明日がお別れの日
と言われても
茫然自失のままの
私です
今日は偶然お隣りの席が
笠井が昔、ドラマ
ちびまる子ちゃんで
共演させていただいた
市毛良枝さんでした
お嫁さんにしたい女優さん
No. 1
と
言われ続けた
市毛さんは
この生きるという
ミュージカルを
何度も何度も
ご覧になっているそうで
舞台を通して
亡き友のことで
顔を曇らせる私にも
変わらぬ優しい笑顔
を
くださいました
幕間
1幕と2幕の間の休憩時間
に
お話しする中で
市毛さんは
たくさんの人を
見送ってきたから
とおっしゃる
市毛さんご自身の体験談や
そこから感じた言葉で
死そのものを通して見える
その人その人の
生きることの意味
があることを
優しく
しかも
明快に
お話くださって
…癒されました
ブログに勝手ながら吐露してしまいましたが
詳しい内容は大事に胸に…
私の辛さは少し救われたのでした
ありがとうございました
喪失感で
心の置き所がない私には
落ち着きなさい
と言われているような
温かい眼差しで
認めたくない
しかし
いたしかたない
永遠の別れ
という
不条理について
教えていただいた
そんな気持ちでした
このタイミングで
この舞台を観劇し
そこで
偶然お会いした
市毛さんのお話で
心を落ち着かせ
癒していただけて
また瞳が潤む
観劇となりました
明日の
友とのお別れには
彼女らしくこの世界から
旅立つことを
優しい気持ちで見送るために
泣き崩れるだけには
決してならないで
笑顔を
少しでも
持って行こう
と
決めました
⭐︎ミュージカル
生きる
2023年9月7日〜9月24日
@新国立劇場 中劇場
9月29日〜10月1日
@梅田芸術劇場メインホール