​差し出された指



高速を走っていたら


龍?




青い空に

赤い夕陽

そして

黒い、龍のような雲が

湧き上がっていました




私には


龍と思えば


…にしか見えませんでした




そして

赤い光の指

すっと

と黒の空に

差し出されていました




美しい指先のよう





複雑な色が

空で


混じらずに


それぞれの色が

それぞれの色のまま

輝いていて


世界は

こんな風でいい


そんなことを思う

日暮れ

でした