新・オスマン帝国外伝
影の女帝キョセム
シーズン2 第67話
絶望の牢獄のあらすじと感想です。

ネタバレしております。


皇女アティケは、母后キョセムが連行される様子を見て、慌てて声をかける。

まさか、母上に死刑命令が?




死刑ではありませんが、地下牢に連行されるのでした。


母后に対する侮辱だと憤るアティケ。

仕方がない…と、受け入れるキョセム。

イブラヒムのことをアティケに頼む。


…てか、子らに囲まれていたキョセムですが、今はアティケとイブラヒムと、敵対するムラトだけ。

自業自得といえばそうなんですけどね。








入牢の決まりなのか、珍しくノーアクセサリーのキョセム。

サフィエの乙女の塔の時はドレスまでお着替えさせられましたが、それはないみたい。


キョセムを牢に入れ、宝飾品を取り上げるのが、ハジュへの罰。


必ず出られるし、必ずまたお仕えします…と誓うハジュ。









巷では、またもや皇子が殺されたことが話題に。

兄弟殺しは廃止のはずなのに…

地震もそのせいだ。


その言葉を耳にしながら歩く国璽尚書兼宰相シナン。

カスム皇子を葬ったが、まだ母后とイブラヒム皇子がいる。

母后が報復に出るだろうし、なんならそれをさらに煽る作戦。

行方をくらませた宰相ハリルがその鍵。

ハリルの女、エレニーを見張るよう、ヤクップに命じる。










ツゲの木の館にたった一人幽閉されるイブラヒム皇子。

カスム皇子の声が聞こえたり、姿が見えたり…










皇帝ムラトは、皇女アティケも今回の廃位計画を知っていたとわかり、ショックを受ける。


母上が正しかった…と、アティケ。

兄上はカスム兄さんを殺した。


殺らねば、私が殺されたという兄に、それは違う…と、アティケ。

母上は誰も殺さないために計画したのだ。


正しい道は、私に話すことだった…と、ムラト。


兄弟殺しのファトワーを得たことを知っている!と、アティケ。

廃位計画のせいにしないで!

兄上も無実ではない。

まだ諦めず、イブラヒムに処刑人を送るなら、私にも送って。



…難しいところですな。

てか、ムラトが一方的に被害者ヅラするのに腹が立つアティケの気持ち、わかる。









牢にいる母上のところにまでやって来るカスムの亡霊。


自分たちの身に起こったことを嘆き、母上を牢から連れ出す。


自分のものになるはずだった後宮を歩きながら、文句たらたら。


そして自分を殺し、母上を投獄した皇帝ムラトへの情を捨て、殺すよう願う。

さもなくば、母上も、イブラヒムも死にます。




…うなされるキョセムが目を覚ますと…

海軍提督ケマンケシュの姿が。

自分の無力を詫びるケマンケシュ。

なぜ昨夜動けなかったのかを話す。

フセイン宰相のおかげで、処分されなかったことも。


ケマンケシュの前で敗北を認めるキョセム。

ケマンケシュはありったけの言葉で母后を励ます。











インドのムガル帝国の君主からの書簡が届く。


イランの策略を嫌い、オスマン帝国のイラン遠征に加わりたいとのこと。

先祖ティムールが支配したサマルカンドをサフィー王に奪われ、恨んでいるらしい。


提案を受け入れることとなる。


バグダッドでは長距離砲や砲手を備えているらしい。


書記官長ターヒルは、イラン人には勇気がないから、直接戦わないのだと、それとなくユスフをdisる。


ユスフも言い返す。

勇気とは心に宿るものだと。


そこに、遅れてケマンケシュ登場。


悪報です…

ベネチア艦隊が地中海でジェノバ船を襲撃。

さらにはクリス県の村を占領し焼き討ちにした…と、報告。

ベネチア領事を陛下の前に引き出す。



クリス県軍政官とジェノバ人が、ベネチア船の貿易を邪魔し、貨物を奪ったからだ…と、言い訳する領事。


それなら助けを求めて来い!と、ムラト。

それを口実にこれ幸いと領土を侵略しただけやんけ!


…と、ケマンケシュにベネチアへ向けての艦隊の準備を申し付ける。


焦る領事。

戻って元首に伝えろ!…とムラト。

速やかに解決せねば、国内の全ベネチア人を殺すと。


東方遠征の際に、敵対するベネチア艦隊を背後に残しても良いのか?と懸念を示す国璽尚書兼宰相シナン。


余の決定は絶対だ。

我が領土を襲うベネチアに報復する‼︎とムラト。









シナンを呼び止めるベネチア領事。


全滅させてやるってどういうこと?って感じ。


陛下のお怒りが冷めたら大丈夫…と、請け負うシナン。


それでも心配なベネチア領事。

何人もがガラタで商売をしているのだ。

守ってもらわないと。


最善を尽くす…と答えるシナン。


自分達のおかげでイエズス会が存続していると自負するベネチア領事は、最善では困る…と文句を言う。

さまないと支援を断つからな!



てか、シナンにとってはどうでもええことなんやろけど、愛するギュルバハル妃の無念を晴らすためにはまだイエズス会は必要…ってところ。









地下牢のキョセムは、食事も摂らず衰弱。

糖尿病には空腹は危険なのに。

宦官長ハジュは心配でたまりません。









そして、近侍頭ユスフも、あれほど禁止されたぶどう酒がやめられない陛下が心配。


皆んなが自分の死を願ってるんやから、ええねん。…と、ムラト。

この期に及んで、まだ、親子関係が元に戻らないかな〜ですって。

わかってるのね。

母上が命懸けだったからここまで生き延びられたこと。

憧れの母上なのね。


いくら願っても絆は戻りません…と、ユスフ。


どちらかが死ぬまで終わらない争いなのだ。


…悲しいね。




入室を阻止しようとするユスフを押し退けて、陛下に報告するハジュ。

このままでは母后さまは危険だと。








心配で、地下牢まで足を運ぶムラト。

それでも口をついて出るのは…


死んで母親殺しの罪を背負わせる気か?


そんなこと言われたら、キョセムだって…


すでに弟殺しなんやから、軽いもんですやん…となりますわな。


私も息子なのに…

弟たちは守り、私は殺そうとした。

なぜだ?

弟を殺したけど、元凶はあなただ。


…と、立ち去ろうとするムラトの背中に…


逃げているのね。

鏡を見ることができる?

弟殺しの我が身を。


そういうあなたは鏡の中に何を見る?

ファリアとムスタファを殺した者の姿を見たのか?


私が二人を殺した。

私や兄弟たちへの疑心を煽ったんやから、死んで当然や。

廃位を試みたけど、殺す気はなかった。微塵もね。

皇帝の器やないあんたを廃位したかった!


あなたが探しているのは皇帝ではなく、言いなりになる者だ。

…と、母上と呼ぶ、ムラト。


二度と母と呼ぶな!決して。

乳をあげ慈しんだことも後悔しとるわ‼︎

カスムを殺すような奴は私の子どもやない!


…と、咳き込むキョセムを残し牢を出るムラト。


それでも、ハジュに、部屋に戻すように指示します。












国璽尚書兼宰相シナンは、陛下の病を治し、医師長に返り咲いたのに、まだ酒場でアヘンに溺れるエミルを連れ戻す。


妻の病を治せず死なせたことでアヘンに手を出したエミル。

愛する者も、死んでしまっては取り戻せない…と、シナン。

妻を亡くしたが、他の者を救えるだろう?

その手はこの世の運命も変えられる。









兄上が、母を牢から出したことを喜ぶアティケですが、キョセムはどこにいても牢獄だ…と。


そこに、ハジュがシナンの来訪を告げる。










足音に怯えて暮らすイブラヒム皇子。


陛下からの呼び出しにも応じません。










…という第67話。



悲しい親子喧嘩。

身内だからこそ、許せないこと、ありますもんね。

てか、ムラトがまだ母親の影にいたならば、帝国を取り巻く諸外国に舐められるだろうし。


キョセムが、独り立ちする息子を誇らしく思えればええのに、それもできへんかった。


まだまだ心配ですもんね。


はあ…

つらい。


どっちもどっちやけど、どちらの気持ちも少しずつわかる。


てか、ユスフってどうなんやろ。

これでこいつまでイランの回し者やったら、立ち直れませんな。

ムラト皇帝。


さあ、イブラヒムの玉座まではまだもう一悶着って感じですかね。




で、シナンはエミルに何をさせるのでしょう。