新・オスマン帝国外伝
影の女帝キョセム
シーズン2 第54話
忠臣の失脚のあらすじと感想です。

ネタバレしております。


前回、何が驚いたかって、バヤジトの逆ギレですよ。

それだけ追い詰められているのでしょうけど、キョセム母后によくもあれだけのことが言えましたよね。

ほんまおバカなクソ野郎ですわ。

んで、キョセムとカスムの方がウソをついているみたいになっているのも納得できん。

だからって、キョセムとカスムにもまったく感情移入できません!

どうなっとんねん、オスマン帝国。




カスム皇子は弟イブラヒム皇子に、バヤジトの悪事を話す。

母后キョセムを襲わせ、それを我らの狂言だと兄上にウソをついたこと。

そして、カスムがバヤジトを排除し、年長の皇子になろうとしていると兄上に話したのだ。

用心しなければ。






もちろん、バヤジトの方も警戒を強める。

国璽尚書兼宰相シナンと会うことを避けるため、側女サナーベルを連絡係として使うことにする。








ギュルバハル妃の生存について、皇帝ムラトはどちらの話を信じれば良いのかわからない。

とりあえず、旧宮殿の警備を厳重にして情報収集するよう太刀持ちに命ずる。


カスムとバヤジト。

どちらかが私の信用を利用し、ウソをついている…という陛下に、信用を利用している者は他にもいます…と、太刀持ち。


アバザの件を報告する。


赤い卵の祝祭日を巡り、アルメニア人とギリシャ人が対立。

アバザは、アルメニア側のゲヴォルク総主教から賄賂を受け取り便宜を計る約束をしたと。

尾行をして目撃したデリ・フセインも証言する。









旧宮殿。

ハリル宰相も、ギュルバハル妃の生存に驚く。

一刻も早くギュルバハル妃を捕らえるために、似顔絵をばら撒く事に。

見つけたものには一万金貨が与えられる。







そのギュルバハル妃は、市場でイランの使節と密会。

キョセムとムラトを排除し、バヤジトを玉座に就けるための協力を仰ぐ。

ムラトのエレヴァン遠征のおり、皇帝を暗殺する計画。

わたしに協力すれば、イラン侵攻を阻止できる。

…と、軍団にばら撒くための金が必要だと支援を求める。







カスム皇子は、旧宮殿の母后キョセムに、バヤジトが陛下に嘘の報告をした事で、自分達に疑惑の目が向けられていることを話す。


ムラトに言ってもムダ。

我らの問題は、我らで対処する…と、キョセム。

心に疑念のタネをまく作戦。







御前会議。

遠征の準備の進捗状況を報告するイェニチェリ長官ケマンケシュ。


宰相アバザは、賄賂を受け取ったことがバレているとは知らず、アルメニア教会のゲヴォルクの件を持ち出す。

ギリシャの肩を持つ太刀持ちに乗せられて、まんまとアルメニアの味方をするアバザ。


いくら賄賂を受け取って、その結論に?と陛下。

もちろん否定するアバザ。


そこに呼び出されたゲヴォルクが、賄賂を贈ったと話してその場で処刑される。



受け取った賄賂は貧しい者たちに分け与えたというアバザですが、ボスニアでの賄賂や押収物についてもワクフに寄付したのか?と、聞かれてしまいます。


全て太刀持ちの計略だといいのがれるアバザですが、さらに太刀持ちから悪事をバラされてしまいます。


宰相を罷免され、処分が決まるまで幽閉されることに。


連行されるアバザを見送る太刀持ちの顔ったら!

醜い。

あ〜、醜い。







連行されるアバザを見て驚くキョセム。

アバザは太刀持ちのワナにハマったのだと言う。

アバザがボスニアで作った資金は、キョセムのワクフのために送られていたのだ。

亡きオスマンに味方して兵をあげた唯一の男。

この男を助けたいキョセム。

陛下と話をするという。







アバザが連れ去られた後の御前会議。

アバザの行く末を教訓として、影で画策するな!と、高官たちに圧をかけるムラト。


デリ・フセインは、主馬頭から海軍提督に昇進。

太刀持ちムスタファは太刀持ち兼小姓頭兼第二宰相となり、めでたく御前会議入りを果たす。


ムスタファは御前会議において、我が目、我が耳となる。…と、高官たちに宣言するムラト。


ニヤけるな!クソ太刀持ち。








アバザの件で、ムラトに面会するキョセム。


もちろん聞く耳を持たないムラト。


亡きオスマンのためにも処刑は避けろ…と、キョセム。


看過する理由にはならない…と、ムラト。

何しろ、キョセムに忠実なアバザ。

ワクフにも多大な貢献を。

不正な金で善行はできぬ…と言う。

あの者が母上のワクフのために送った金は賄賂と蛮行で蓄えたもの。


周りの者はお前とわたしを対立させ、遠ざけようとしている…と、キョセム。

敵のワナに気付かないの?


ワナを仕掛けている敵とはギュルバハル妃のことですか?…と、ムラト。

そんな話をわたしが信じると?


信じ難いが事実だ…と、昨夜の襲撃の話をするキョセム。

死んでいたかもしれない…というキョセムに、証拠は?…と、ムラト。

カスムを年長の皇子にし、宮殿に戻るための狂言でしょ?


情けない。

そんな言葉、敵にさえ言われたことがない。


旧宮殿に戻り、許可なく宮殿に来るな…というムラト。


戻るわ。

もう、これきりよ。

お前は二度と私の顔を見られぬ。

最後にもう一度だけ言うたるわ。

バヤジトは敵。

権力への野望に囚われ、手段を選ばなくなっている。

矢は放たれた。








…と、出てきたところで、クソ太刀持ち兼小姓頭兼第二宰相に出会ったキョセム。


宰相就任を祝いつつ、よくも、我が息子をそそのかし、アバザを遠ざけやがったな!と文句を言う。


任務を遂行しただけだ…と、クソ太刀持ち兼小姓頭兼第二宰相。


上り詰めたあんたは、転がり落ちるだけ…と、キョセム。

でも、我が婿のお前には幸運を望むわ。

アティケのために。


…と、アティケのために夫の役目を果たせ!

お前は皇帝家の一員と結婚したんやからな。

お前たちの間の問題は国の問題。

お前は娘の夫であり、しもべなの。

あの子を幸せにしなさい。

できなければ離縁よ。

アティケを失えば全て失う。

お前に価値はなくなる。

…と、立ち去る。








剣の稽古中のバヤジトのところにやってくる皇帝ムラト。

剣の相手をし、激しく立ち合う。

遠征にバヤジトを伴う…と話すムラト。

カスムとイブラヒムは残留。


激しい立ち合いだが、ムラトには敵わない。


たった半年違いで生まれた二人。

遠征で自分に何かあればお前が玉座に…と、ムラト。


立ち去る兄の背中を、凄まじい形相で見送るバヤジト皇子。










ガラタ塔では、ネフィーを中心に、詩作の会が開かれる。

抑圧されていることへの反発の内容が続く。

ネフィーも、しばらく留守にしていて、久しぶりに戻って見た帝都は、色を失っていたと話す。


仲間から、ムラト皇帝に気に入られているネフィーなら、民の不満を伝えられるのでは?と言われる。


そんな力があるなら詩人になどならない…と、ネフィー。


作風が風刺なのに、皇帝のこととなると口が重いのは罰を恐れているからだ…と言われたネフィー。

必要なら実の父でも風刺する…と、皇帝を犬にたとえて、世相を風刺してみせる。




太刀持ちを伴い、ガラタ塔へ向かうムラト。


太刀持ちは、アバザへの処分について決めかねているムラトに意見する。

キョセムの話にも一理あると考えていたムラトに、正しい考えでも、皇帝を、裏切る者は信用できない…と、ムスタファに反旗を翻したことを思い出させる。


そこで、あの船頭、ベキリ・ムスタファが性懲りも無く飲酒しているところに出くわす。


散々揶揄った後、ガラタ塔へ同行させる。



ネフィーが世相を風刺している真っ最中に、ベキリを伴ってやってくるムラト一行。



ネフィーと、ベキリが似ている…と、引き合わせるムラト。

大胆で機知に富み、風刺に長けていると。


ネフィーは詩集を出したらしく、一冊所望するムラト。


ネフィー
Nefî

[生]1572? エルズルム
[]1635. イスタンブール
オスマン帝国の古典派宮廷詩人。クリム・ハン国の宰相の推薦でイスタンブールへ出て官僚となり,スルタンや大宰相への賛辞詩で有名になった。のちムラト4世の保護で徴税官に出世するが,最後にスルタンの不興を買って殺された。力強い気品にあふれた抒情詩で知られる。詩集『運命の矢』 Siham-i Kaza (1837,53) 。







イェニチェリ長官ケマンケシュを中心に、遠征の準備が進む軍団の営舎。


国璽尚書兼宰相シナンが、部隊長フエルハトを訪ねる。

遠征中に、ムラトの暗殺を企てる「チーム画策」。

シナンは遠征にバヤジト皇子が伴われることになったので、その護衛をフエルハトに頼む。


フェルハトは、ムラトの死後、ケマンケシュの存在が邪魔だと話す。


金で解決できるよう、準備する…と、シナン。

それでもダメなら、殿下を陣営から連れ出せ…と。


ギュルバハル妃生存の噂を聞いたフェルハトは、シナンに確認する。 


キョセム母后の虚言だ…と、シナン。

殿下を失脚させるために嘘をついている。











旧宮殿にケマンケシュを呼び出すキョセム。

ムラトは自分の言葉を聞き入れないので、ケマンケシュからアバザの処刑の減刑を頼むように言う。

ケマンケシュは難しいだろうと言う。

告発が重すぎるから。


ケマンケシュだけが、信用できる朋友だ…と、キョセム。

そろそろ権力の座をすげ替える時が来た…と明かす。

このままではムラトは皇帝家まで燃やしかねないから。








アバザに処刑人が送り込まれる。


太刀持ち兼小姓頭兼第二宰相ムスタファまで同行。

母后さまを頼ったようだが、残念だったな…と、ほくそ笑む太刀持ち兼小姓頭兼第二宰相ムスタファ。


個人的な恨みを優先したムスタファに、お前の末路は私よりも悲惨なものになる…と、アバザ。


ムスタファの目の前で首に縄をかけられ処刑されるアバザ。











…という第54話。




あかん奴ばっか。


日に日に強まる太刀持ち兼小姓頭兼第二宰相ムスタファへの嫌悪感。


てか、何が嫌いかって、あの、正義感面ですよ。

大した奴やないのにわ出してくる大物感。


あのほくそ笑む顔の醜さ。


だからって、対するキョセムやカスムがすごくええ奴って、訳でもないんですよね〜。


アバザも、キョセムには必要なスタッフやったけれども、ボスニアのみなさんから見れば極悪。


なんだか、今回はつまらなくて長かった。


今更やめられないし、最後まで見届けますけどね?