新・オスマン帝国外伝
歌劇団女帝キョセム
シーズン1 第42話
1羽の鳥のあらすじと感想です。
ネタバレしております。
あの嵐のような一夜が明け、皇子ムスタファには処刑人が送られ、太皇太后サフィエの牢にも迎えが来る。
弟殺しを命じた皇帝アフメトは静かに報告を待つ。
ムスタファの母、先帝妃ハリメは息子に迫る危機を察知し、傷をおして、駆けつけようとする。
…が、皇女ディルルバが懇願しても扉は開かない。
皇子ムスタファの姿が見当たらない。
四人の処刑人たちが部屋中を探すけれども姿がない。
様子を見にきた宦官長ハジュは、その報告を受け、皇帝に報告。
ハリメの部屋に急ぐ。
もちろん、ここにもいません。
てか、処刑人たちは聴覚に障害がある者たちなのですね。
ハジュも手話で会話を成立させます。
16世紀と17世紀には、ドアマン、死刑執行人、およびスルタンの仲間は、静かにコミュニケーションする能力、秘密の交渉で機密情報を聞くことができないこと、および部外者が彼らとコミュニケーションしたり賄賂を贈ったりするのが困難であったことで評価されました。
それら。法廷では、沈黙は非常に重要であり、何人かのスルタンは彼らの存在下で手話を使用することを好みました。彼らは、トルコ語では不適切に馴染みのある方法で彼らと冗談を言うことができました。
…ということらしいです。
その頃、ムスタファは「鳥」に導かれて庭へ。
その姿を見かけたキョセムが後を追います。
皇子が庭に出たことを女官から聞いたアフメトも向かいます。
幼き頃の「あの日」を思い返すアフメト。
父が帝位についたときに運び出された沢山の棺を兄マフムトと見送ったのだ。
マフムトは弟を抱きしめ、帝位についても絶対にお前を殺さないと言ってくれたではないか。
鳥に導かれ処刑人の手にかからなかった弟ムスタファ。
アフメトは「殺さない」と、決めるのだった。
息子の無事を知り、神に感謝するハリメ。
一晩だけ一緒に過ごすことを許される。
部屋に戻ったアフメトとキョセム。
ムスタファを導いた鳥は神の意志だったのだと話す。
そこに、乗り込んでくる母后。
なんでムスタファを殺さへんねん!
説明しようとするキョセムに腹を立て、
下がれ、キョセム。
息子と二人で話す。
ムスタファの存在がある限り、恐怖は消えない…と母后。
弟は二度と利用されない。
勅令を出したと答えるアフメト。
てか、偉そうに下がれって言ったときに、下がる必要はないって言って欲しかったな、アフメト。
死を覚悟した太皇太后サフィエ。
宦官ビュルビュルと最期の別れ。
お互いに許し合う。
牢を出たサフィエを外で待ち受けるのは、小姓頭ズルフィカール。
行き先は港。
小舟に乗るサフィエとズルフィカール。
母后は、キョセムへの対立を明らかにしてくる。
どうやら、自分の意を汲む後宮出納官の選出に入っているらしい。
サフィエもハリメもいなくなり、次は私が敵なのね…と、キョセム。
旧宮殿への追放を根に持っているのだと女官長ジェンネト。
それならば、後宮出納官には、こちらの味方を。
そこに、エイジャンが知らせに来る。
デルヴィーシュが会いたいと言っていると。
宮殿のテラスから、サフィエの乗った小舟を指さすデルヴィーシュ。
小舟の行き先は、ボスポラス海峡の乙女の塔。
サフィエは生涯そこに幽閉されるらしい。
ある皇帝の娘は、「18歳の誕生日に蛇にかまれて殺される」と占い師に予言されました。娘を大変愛していた皇帝は、蛇が侵入できない海の上にあるこの塔に娘を住まわせました。唯一この塔に訪れることができるのは皇帝のみでした。そして娘の18歳の誕生日、皇帝はプレゼントとして、籠いっぱいの果物を娘のいる塔に持っていきました。無事18歳の誕生日を過ごすことができるかのように思えましたが、なんと不幸なことに、この籠に毒蛇が隠れていたのです。娘は毒蛇に噛まれ、予言通り皇帝の腕の中で18歳の誕生日に息を引き取ったといいます。
乙女の塔に着いたサフィエは、身に付けていた宝石類を全て没収される。
サフィエに付き従うのは、女官一人と宦官ギュルブズ。
ギュルブズを指名したのはキョセム。
もともとキョセムの間諜ですもの。
そう。
ヒュッレムのあの指輪も没収。
着替えを…と言われ、いつも通り、両手を広げて立つサフィエ。
自分で着替えろ…と女官。
…。
自分で着替えを済ませたサフィエの足には鎖と枷が。
格子のはまった窓から、遠くトプカプ宮殿を望み、涙に暮れるサフィエ。
それでも、蛇はまだ生きているというキョセム。
その通りだとデルヴィーシュ。
笑顔を向けてくるものが朋友とは限りません。
それはあなたのこと?とキョセム。
ファーリエを守ろうとしていたしね。
自分のしてきたことは、たとえ陰でやったことでも全て陛下のためだとデルヴィーシュ。
それなら誰のことを指すのかとキョセムに聞かれ、ムラトか、ナスフか、他のものか。
何にせよ、もしキョセムがサフィエに成り代わろうとするなら、その行く末はアレだ。
…と改めて乙女の塔を指さすデルヴィーシュ。
任務を終え、戻ろうとするズルフィカールに、最後の頼みがある…とサフィエ。
翌朝、ドヤ顔でハリメの部屋に乗り込む母后ハンダン。
陛下の新たな勅令を告げにきたのだ。
ムスタファは殺されない。
そのかわり、ハリメもディルルバも、メネクシェも、二度とムスタファに会うことはできない。
文句を言うディルルバに、生きているのとを喜ぶべきでは?と母后。
確かに。
皇子たちを売ろうとしたことを忘れているのかしら、この子。
ムスタファが目を覚ましたら、怪我をおしてでも、その部屋までハリメが送ることとなる。
アヘンチンキを飲み、みんなでムスタファを贈るハリメ一行。
ムスタファも家族のお出かけを喜ぶ。
それとなく大宰相にムラトを推してみるキョセム。
牢のビュルビュルにも迎えが。
女官長ジェンネト。
陛下の部屋に連れてこられたビュルビュル。
キョセムとアフメトの前に跪かされる。
死を覚悟するビュルビュルですが…、許されたのでした。
太皇太后の命令に従ってきたビュルビュルですが、一度だけ逆らってキョセムを逃したからです。
つもり、それはアフメトをも助けたこととなる。
後宮で、一般の宦官として働くことを許されます。
財産は没収ですけれどね。
…という第42話。
サフィエとビュルビュルの「許し」を、調べようと「イスラム 許す」と入力すると、ガンジーの最期が出てきます。
皇子ムスタファの自然な演技、素晴らしいですね。
トルコ版マザーも凄かったけど、子役さんたち、凄腕。
てか、ムスタファは、どこに幽閉されるのでしょう。
サフィエは、命こそ守られましたが、もう死んだも同然。
ここからまだ再起を図るのでしょうか。
イスケンデルがいるし。
ズルフィカールへの頼みって、そのことでしょうね。
さて、母后対キョセムになっていくのかな。
なんかヤだな。
母后ハンダン、よーく考えてみ?
あんた何もやってへんで?
大宰相は、ムラトでしょうか。
はたまたデルヴィーシュ?
どっちもどっち。