オスマン帝国外伝
シーズン4  第72話
ヒュッレムの病のあらすじと感想です。




ネタバレしております。





とうとうタイトルにまで出てしまいました。
「ヒュッレムの病」
アレクサンドラとずっと生きてきたから、もう…既に辛い。



迫るバヤジト軍


青ざめるマニサの2人






武装したバヤジトが五千の兵を率いて、セリムの宮殿に迫る。




送り込んだ側女デフネがヌールバーヌーの間諜だとバレ、その背後にセリムがいることもわかっている。

ヌールバーヌーは逃げることを勧めるが、セリムは従わない。







病で体調の思わしくないヒュッレムだが、皇子たちの間を取り持つべく、マニサへと馬車を急がせる。

そこに知らせが。
バヤジトが兵を率いてセリムに迫っていると。

スンビュルったら、もう涙目で、そんなんじゃヒュッレムも不安になるやんかいさ。








困った立場になってしまった師父ムスタファ。
もちろんデフネの件は聞かされていない。
セリムに、バヤジトの説得を命じられ、何が何だか…。



バヤジトは罪のないものに手は出さない…と、セリムに出てくるように告げる。

こういう時のために遣わされたロクマンの説得も無駄。

アトマジャから仔細を聞いた師父もバヤジトの説得を試みる。

もちろん聞き入れる気のないバヤジト。




そこに…
武装したセリムが現れる。



対峙する2人の皇子。

「何しに来た」と言うセリムに対するバヤジトの言い分はごもっとも。

①偽ムスタファの件で陥れようとした
②金貨を盗もうとした
③側女に毒殺させようとした

以上の件で許さん!


セリムは③についてはしらばっくれる。
そして「お前こそ俺の酒に毒を…」と言い返すけれども、それをやったのはあんたの妃。



とうとう剣を抜く2人。
皇子同士の戦いが始まる。



そこに…


兵をかき分け…



Destou
ヒュッレム妃のお成り〜

ああ、間に合った!
我らがヒュッレム。


安心する
ロクマン
師父ムスタファ
ファーリエ

青ざめる蛇女。



母上が必死に止めようとしても、やだね…的な息子2人でしたが、体調が悪く倒れそうになる母を2人で支える。







そんな大騒ぎもつゆ知らず、スレイマン皇帝は、大商人グラツィア•メンデスと中庭のお散歩。

帝都に屋敷を準備し、商いを許可したのだ。





やっと湿疹が治ったミフリマーフなのに、ペドロに会いたくて、香油を塗り、めでたく再び発疹が。

皇帝の帰還に忙しいリュステムが留守の間にペドロを呼ぶ。



医女の手当てを受け、寝台で目を覚ますヒュッレム。
なんの病が聞かれた医女アーリメは、心痛が続いたからでしょう…と言葉を濁す。
不治の病だとは言えない。

そんな母上の部屋の前でも言い争う兄弟。
おかんに何かあったらお前のせいやさかいな!
アホか。お前のせいやんけ!
医女に、2人の騒ぎを見たのが原因だと言われてしまう。


目覚めたばかりのヒュッレムは、2人の息子を呼び入れる。


バヤジトから、理由②と③を聞いたヒュッレム。
セリムを問い詰める。
セリムも、こっちこそ酒に毒を入れられた…というが、外で待てと言われる。

バヤジトは金貨の件と毒殺未遂の件を詳しく話す。

「セリムがそんなことをするなんて信じられない」とヒュッレム。誰かに操られたのだろう。

敵意を消し去り、全てを忘れるように言うヒュッレムだったが、バヤジトは無理だという。

全てを告発し、セリムに罰を与えに行くという手紙を父上に送ったからだ。


…なヒュッレム。

父上がお怒りになることも全て承知の上だ!とバカ息子。




母上がバヤジトと話をしている間に、ヌールバーヌーの部屋に突撃するセリム。

理由③について問い詰めるためだ。
「俺はやめろと言ったのに」


そこに、ヒュッレム妃がお呼びだとガザンフェルが呼びにくる。


セリムはバヤジトのいうことは全部嘘で、毒殺されかけたのは自分だと言う。
バヤジトが押しかけて剣を抜いたのは、私が皇太子宣下を受けたことが気に入らないからだと。

ミフリマーフの金貨の件を再び問う母に

どうせボクの言うことなんか信じてもらえへんねん。
おかんはいつも弟のことばっかかわいがるやん!と拗ねても全然可愛くないセリム。

今回が初めてじゃない…とヒュッレム。
お前はアフメトと弟を陥れた。

私の目を見て嘘をついたお前のことは忘れない。
間諜の側女が全て自白してそうよ。
嘘はおやめ。
いつからそんな子に?
残念だわ。








帝都。
スレイマンとリュステム。

リュステムはグラツィア・メンデスの功績を認め、自分に担当させてもらいたいと願い出る。

…が既にソコルルが命じられている。







こんなことが起きないようにと送り込んだのに…と、ファーリエとロクマンを叱責するヒュッレム。

特に、ヌールバーヌー殺害に失敗したファーリエは立場がない。

ロクマンはバヤジトの手紙がスレイマンの手に渡らぬように、ソコルルに頼んだことをが得意げに打ち明ける。

…が、ソコルルが失敗したら?と突っ込まれ、ちーん…となる。

この場面のファーリエ対ロクマンのドヤ顔合戦が面白い。

師父ムスタファは手紙で危機を知らせたことで、ヒュッレムから褒められる。

ヒュッレムはセリムの悪事が本当なのか師父に尋ねる。

師父はその裏にヌールバーヌーがいると言う。
デフネの件は全てヌールバーヌーの仕業。

ヌールバーヌーを送り込んだのはヒュッレム。
このことが悔やまれる。
自らの手で息子の心に蛇を放ったのだ。
しかもセリムは蛇女の言いなり。




満面の笑みでヌールバーヌーに告げるファーリエ。
「説明する時が来ました」
「ヒュッレム妃がお呼びです」

姑息にも子どもたちを盾に入ってくる蛇女。

もちろんスンビュルがすぐに子どもたちを部屋に送る。
取り残されて青ざめる蛇女。


私は無実です。
気づかず過ちを犯したようならお詫びします。


これまでは何とか切り抜けてきたものの、今回は許されない。
己に死の宣告をしたのよ。泣いても無駄!

そこにガザンフェルから知らせを受けたセリムが駆けつける。

セリムに、部屋に戻れと言われ、とっとと踵をかえす蛇女。

あの女は全ての災厄の元凶。
お前を惑わす悪魔。
と言う母親に、そうさせた理由は一つ。
我が子の未来を守るためです。…と、蛇女を擁護するセリム。

絶対に命を奪う!と言う母に、自分が何とかする…と言い部屋を出るセリム。

腹立たしいヒュッレム。

でも、スレイマンもこうして母后から何度も守ってくれたっけ。ヒュッレムのこと。









ソコルルとグラツィアが打ち合わせをしているところにお邪魔するリュステム。
さりげなく大宰相風を吹かせる。
去り際に、グラツィアの方から再び会いたいという言葉を引き出すが、つれない態度で去る。


リュステムはどうもグラツィアが気に入らない。
マフムードに、グラツィアの行動を見張るよう命令する。








夜、眠れずにいるスレイマンが手に取るのは、ヒュッレムからのたくさんの手紙。

それに目を通したスレイマンは、宮殿のヒュッレムの部屋に向かい、主人のいない寝台に腰をかける。





その頃ヒュッレムは医女の診察を受けていた。
腫瘍のサイズを記録するのだ。
調子を聞かれて、体の中に怪物がいて、力を吸い取られるようだと答えるヒュッレム。
心配でたまらないスンビュル。

ヒュッレムが不治の病であることを知るのは自分1人。
抱えきれないスンビュル。






マニサに滞在中のバヤジト。
ヒュッレムがとどまるように命じたから。
アトマジャはなぜヒュッレム妃が突然駆けつけたのか不審に思う。

バヤジトはおそらく師父が知らせたのだろうと言う。

寝返ったことを疑うアトマジャだが、バヤジトは師父を信頼している。疑う理由はない。


弟がまだ帰らないのかと言うセリムに、師父は、バヤジトの怒りがおさまった頃、ヒュッレム妃が和解させるおつもりなのでは?と言う。



あとは、バヤジトの送った手紙がどうなるか。

師父は届く可能性はないと言う。

セリムは師父がヒュッレム妃に送った手紙に救われたと思っているが、同時に師父がバヤジトの腹心であることも分かっている。

この際過去を忘れ、弟への忠誠を終わらせるようにと師父に求める。

師父は答える。

有難い申し出だができない。
職務上、どとらの皇子とも同じ処理を保つことが仕事だからだ。

師父が去った後、ガザンフェルは、師父を信頼するのは危険だと忠告する。

セリムは信頼しないけど、味方にしたいだけだと言う。

結局は皆、己の利益が一番であろう?
俺の未来に師父が利益を見出せば変わるはず。










…という第72話でした。


兄弟の一騎打ちはなかなかの互角の戦い。
ヒュッレムが駆けつけなければどちらかが死んでいたのだと思うと、ほんまに師父、グッジョブやわ。


てか、理由③ですけど、セリムは自ら命じていましたよね。
送り込んだ側女に暗殺させろって。
どうして自分は知らないってことになるのですかね。



で、やはり嫌いだ!
ヌールバーヌー。

ヒュッレム妃の前では小さくなってガクブルな感じを出すのに、自分の部屋では態度がでかくなり、ヒュッレムの悪くにも平気。

いるよね〜、こんな女。




余命わずかと言われたヒュッレムに残された時間はどれくらい?
ヒュッレムの手紙を読んで、小姓頭フエルハトの言葉を聞いて、スレイマンの気持ちが再び戻るとええのやけど。

死に行くのに、夫の支えがなければ、死んでも死に切れんわな。



で、こんな時に一番母上に寄り添ってほしいミフリマーフも、なんだか残念なことに。



バヤジトの手紙はどうなる?
ソコルルが隠し切るのか、見つけたリュステムが陛下に渡すのか…。