今回の手術(2024/8/21)の事を

アメンバー限定で書いてきましたが

全体公開用に書きたいと思います


術前の麻酔科医との面談で

毎回、術後の気持ち悪さを訴えると

「吐き気止めを入れておきますね」

とお決まりの解答



手術台に横になり

「吐き気止め入れますね」

この後の眠くなる薬で血管が痛くなるので

という説明付で

「痛み止め入れますね」

この2つの薬剤はどちらが先だったかは

覚えていません

そして

「眠くなる薬入れますね」

と、入れられた時も

血管に痛みを感じることなく

さっさと眠りにつきました


最初に吐き気止めの薬剤が使われてるのを

認識しました

「入れますね」も初めて

どこでも使ってますが、言うか言わないかの違いでしょう

とは、術後の麻酔科医師のお言葉

術後に吐き気が無かったのは

初めてです(全身麻酔8回目)とお話しました

吐き気止めは細かく言うと5種類使ってます

3種をはじめに入れてしまい、残る2種は

術後気持ち悪くなった時に使う為です

との説明でした


話はそれますが、術後気持ち悪くて

食事も出来ないのですが

これまで術後に吐き気止めを使ったことはありません

同部屋の方が術後嘔吐すると

看護師さんは直ぐに吐き気止めの点滴を持ってきますが、本人さんは「吐いたら気持ち悪くないです!」と点滴を拒否します

この差はなんだ?

嘔吐して気持ち悪さから脱した時も

吐き気止めを処方されようとはしなかった


多分医師の指示があるか、ないか

の違いなのでしょう


今回は術後用に2種類用意されてたのにな(笑)

全然気持ち悪くならなかった






余談が多くなりました

今回の手術はハント症候群のため出現した

顔面神経麻痺に対する手術です

今年1月に側頭筋移行術を受け

その部分に対する修正も含みます

下唇への筋膜移植と輪郭形成も同時に

やっていただきました


今回の手術で家族からは

「顔のバランスがとれてきた」

と、言って貰え

完全は目指しても駄目

というと

「それは仕方ないやろ」

とかえって来ました




これまでの動的再建

特に

※広背筋移植の手術

※皮弁修正手術

※側頭筋移行術

どれも、やらなかった方がよかったのか?

という術後の顔でした

もちろん、少しずつ弛んでくるし

医師もそれを計算の上なのです

麻酔から目覚め初めて顔を見たときは

衝撃をうけます

勿論腫れもあります



静的再建でも例えば眉毛挙上など

過強制の為上がりすぎます

つまり、下がってくることを見越して

下がってた眉毛がオペ直後からは

上がりすぎになります


筋移植のときもそうでした

前もって過強制になるから

顔はこんな風になります!

と、説明は受けていました


側頭筋移行術の時は

過強制が1番大きく

オペ後はかなり辛かった


修正手術のときも外から切開した部分が

盛り上がり術後とても悲しくなりました


それらが、日々弛んできて

馴染むのを待つ、長い長い時間があります


Xに投稿したのですが

「再建手術は過強制と時間待ちとの戦い」

長い戦いが延々と続きました

これは私の場合です

この病の方全員がそうではありません

同じ手術を受けても各々違います

masumiのハント症候群と題し書いています



今回もほうれい線部分を

切開しているので

傷の治り具合がどう影響するのかは

わかりませんが

概ね良好と思える手術結果でした


これまでのように

悲しくなったり、やったのは間違いだったのか? などの自問自答がなかったです


細かい部分では

あと5ミリ下唇を引っ張って欲しかった

とか

小鼻をあと何ミリか持ち上げて欲しかった

とか

欲を書き出したらきりはありません


目の周りはわりと揃ってきましたが

挙上した眉毛も下がりぎみになってきています

目の大きさも違います

閉瞼出来ないので、ゆっくり瞬きをすると

人前でも白目になります

口角は閉じきらずスイカを食べていると

そこから種が落ちます😢

かといって、唇の真ん中からスイカの種を出すことは難しいのです







治療の最初から考えると

減荷術を受けても神経は回復することなく

顔は健側に引っ張られ、重力に従い下がる

この顔では生きていけない

そう思って神経移植を選択したのが

発症から7ヶ月の時

これで神経が回復してきて

元の顔になるんだ!

そう思い、長い待ち時間を希望をもって生きてきましたが、その時はこなかった


これは筋肉を移植するしかない

発症から2年のころ

広背筋移植をしました

今度こそ!と思いましたが

移植した筋肉が動くことなく

修正手術となりました


修正手術の後は、健側の目を閉じるとか

小鼻を動かすなどの動きで

健側の頬筋枝を刺激すると

僅かに移植筋は動き出しました

しかし、それは表情を作るための動きではなく

刺激で筋肉が勝手に動いてると思えるような動きでしかなく、

医師からも、もっと動いても良いんだがなぁ~

とのお言葉


その時点で、

患側の頬は2度の神経を繋ぐための傷(凹み)

と修正で筋肉を止めた口角横の盛り上がり

という、醜い傷痕も気になるようになってきました(頬は修正を受けたものの)

僅かな動きは出たものの

傷痕の凹みや盛り上がり

それでも歪んでいた顔は

かなり真っ直ぐにはなりました


blogを始めたのはその頃で、

顔がかなり真っ直ぐになったと言うだけで

同病の方たちと会ってみたいという気持ちに辿り着けました

それでも当時の写真を見返すと

健側に寄ってるので、

健側から狙って撮って貰ったものも

口が健側にあります



前後してメイクセラピーの先生に出会え

色んなお話をさせて貰える機会ができ

他の手術のこと、他の医師のこと

等を考えるようになりました


お世話になっている関西の医師は

大好きだし、話も良く聞いてくださるし

私が望む事は何でもやってくださった


その医師に、別の手術とか別医師の話を

どうやってきりだそうかという

悩みが始まりました


メイクセラピーの先生は同じ大学病院ということもあり、私から話をして根回ししておきましょうか?ともおっしゃった

そこまで言ってくださると

「私が自分で話します!」


診察時、側頭筋移行術を受けたいことを話すと

その手術を沢山されている医師が関東にいらっしゃるので紹介状を書きます!

去年の秋、新幹線に乗り関東の医師の元へ



私に側頭筋移行術は適応なのか?

というところから

とても丁寧な診察が始まりました

症例写真を見せていただいたり

これまでの手術歴をお話したり

動きを診ていただいたり

カメラでの撮影をしたり

診察室には2時間前後居たような気がします

ネット上では「重度の顔面神経麻痺」

という言葉を良く目にしますが

私はそれまで医師からそう言われたことはなく

その診察で「かなり重度ですね」

と、言われた記憶があります


そして、今年の1月に

関東で側頭筋移行術を受けました

その時も

術後は、「やらなかった方が良かったのか?」

と思う顔の仕上りでした


3週間程すると

顔は動き出しました

噛むことで動く側頭筋なので

当然と言えば当然なのですが

直後、噛まなくても動かせることに

気づきました


動いた事への嬉しさよりも

過強制の顔、

麻痺側が大きく引っ張り上げられていることへの

違和感が強い日々が始まります

更に頬の膨隆が食事の度に目の下へ大きく動き

目の上のタンコブならぬ、

目の下のタンコブが実際に目で見えるほど


更に麻痺側がシャープになりすぎた顔の輪郭

にも左右差が大きく出ました

唇も上唇だけが、麻痺側へ引っ張られ

下唇は健側に残ったままという

口の違和感も続いていました


通っていたシェービングサロンの担当者は

垂れてたのが上がって表情も明るくなったよ

とはいってくださるものの

まだまだ生きていくのが辛いと

感じる顔が続きます


そして迎えた今回の手術

※下唇への筋膜移植

※膨隆部の修正

※輪郭形成


手術時間は10時間にはいってませんと

麻酔科医師から聞いていましたが

退院時の明細をみると

麻酔管理時間がちょうど600分と

なっていました



今回は、これ迄の術後と違い

小躍りしたくなるような顔でした

口が鼻の下に唇上下揃ってきたのです

アメンバーの方々には

「見て!見て!」と言いたくなる結果でした

顔の輪郭も左右差はあるものの

大きな違和感からは脱しました


担当医(執刀医ではない)に

予定手術時間を大幅に越えた理由など

伺いましたが

とにかく丁寧に手術をした、

と言うだけでトラブルはありません

忖度なしに良い仕上りです

というお話を伺え

益々嬉しくなりました



関西の形成外科医、関東の形成外科医

お2人との出会いでここまで良くしていただきました

本当にありがたく、感謝しております

まだ、我が儘聞いてくださいね

お2人の先生😊



2024年 8月20入院 

2024年 21日手術 

2024年 9月1日退院




追記

筋膜移植は静的再建だと思い

テーマを顔面神経麻痺静的再建(筋膜移植)

で書いてきましたが

明細書をみたら

動的再建になっていました


筋膜を移行した側頭筋に繋げることで

動くようになる


入院中に書いた記事もテーマを変更します