もっともっとやれることはあったはずだ。

戻ってこようと思えば、戻ってこれた。

たくさんある選択肢の中で、忘れられないって思うのは 数少ない。

その選択肢を選べないと、それは後悔に変わるのか。

今居る場所は、落とし穴の上に砂で固められた道のよう

もろくて今にも崩れてしまいそう。

自分が作った落とし穴ですら自分で気づけない。

今残ったものは、落とし穴の上で立ち尽くす自分の 憂う気持ち。

今でも帰りたければ帰れる場所なんじゃないか。

そう思えてしまう。



でも、変われてないのは自分だけ。

あの場所にあったお店は、既に潰れて他の店に変わってしまった。

昔を懐かしむようで、昔にあこがれている自分。

友達に支えられていたあの頃。

今心の中では 穴に落ちてもいい、でもあの場所に帰りたい。

そう願っている。

願ってはいけないのに、そう願ってしまう自分が居る。

お酒を飲むのだって、車に乗るのだって、あの場所だったら すごい幸せだった。

今居る部屋も、物はたくさんある。



でも、残された自分の心の中は、空っぽ。

悔いる気持ちをパワーをカンフル剤に変えたい。

あの人を幸せにしたいっていう気持ちを、

今では自分がこれから出会う人に振り分けてあげたい。

形を変えて 姿を変えて



今のオレはもろい

もろいことに気づけなかった。

すごい寂しい。

あの頃はあの笑顔に癒されていた。

あの声に癒されていた。

戻れるものなら、戻ってみたい。

変わっていかなきゃいけない自分がちょっと怖い。

たくさんある道の中で、自分は今動けないでいる。



ちっぽけな自分