義母の50回忌法要も無事に済み、ホッとした。

菩提寺のご住職がいらしてくださり、厳かにお参りでき、皆でありがたかったと感謝した。

義母もきっと極楽浄土で、喜んでくれているとこと思う。

でも、昨日はさすがに疲れて一日中、ゴロゴロ過ごした。

さて今日は、ピアノのKさんが私の誕生日を岐阜グランドホテルでお祝いしてくださるという。

彼女が車でお迎えに来てくださり、ホテルに向かう。

（本当の誕生日は8月18日だが、法事の支度でバタバタだったので今日に延ばしてもらった）

12階のレストランからは、流れ豊かな長良川、高くそびえる金華山が目の前に見える。

見上げれば岐阜城も……素晴らしい景観！

「nekoさん、カレーをお願いしてあるけれど、それでいい？」

「もちろん、このホテルのカレーは私たちの思い出のカレーだものね」

彼女と私は10年余り前まで、岐阜大学病院で毎月1回「音楽療法コンサート」をしていた。

彼女のピアノ、私の歌で一時間ほど、入院患者さんや通院患者さんと音楽を楽しんだ。

会場の人たちの参加を中心に、メニューを工夫して行っていた。

このコンサートが済むと、病院のレストランで、ケーキセットが出されることが常だった。

あるときからそれがランチに変更され、自分たちで好きなものを注文できることになった。

この病院のレストランは岐阜グランドホテルが経営していた。（今はもう撤退したが）

このホテルのカレーは、とても美味しいと有名だった。

私たち二人は毎回、カレーランチばかりを食べていた。

レストランの方は「今日もカレーですか？」と笑いながら、注文を取りに来た。

付いてくる「福神漬け」「らっきょう」なんかもとても美味しくて、いつも二人でパクパク食べた。

ホテルで食べると、お値段もかなり高いけれど、病院レストランでは手頃なので、わが家の近くのTさんは、

「グランドのカレーが食べたくなると、この病院レストランに来て食べるのよ」何て言っていた。

さて、今日は本場ホテルのレストランで、カレーが食べられる。

「nekoさん、お誕生日おめでとう！　これからもよろしくね」

一口口に入れると「美味しい！　やっぱり違う！　美味しいね！」

二人で顔を見合わせて「美味しい！」の連発。

途中でお水を持って来てくださった女性の方が、

「やっぱりカレーですか？」と笑いながら言われた。

「ああ、病院のレストランにいらした方ですね？」

私たちがいつもカレーを注文していたことを覚えていてくれたのだ。

さてさて、私を驚かせたのは最後のデザートが運ばれたとき。

「お誕生日おめでとうございます」の言葉とともに目の前に置かれたお皿。

「neko先生　お誕生日おめでとうございます」

チョコレートで書かれている。すごく感激！素敵な演出！

Kさんと巡り会い、二人であちこちの病院や施設で演奏してきたこと懐かしく思いだされた。

今もコーラスや、障がいを持つ人たちとの音楽に携わっているが、続けられるだけ頑張ってみようと改めて思った。

誕生日！ やっぱりカレー♪