前回 からの続きです。
前回は、硬膜外麻酔が効く場所、脊髄神経についてお話しました。
今回は、硬膜外腔(こうまくがいくう)についてです。
下の図を見ながら読んでみてくださいね。
前回お話した脊髄神経は、ただ背骨の中にぽつんと入っているわけではなく、髄液という液体の入った袋の中にぷかぷか浮かんでいます。
この髄液の入った袋の中のことをクモ膜下腔(くもまくかくう)と呼びます。
そして袋の内側がクモ膜、外側が硬膜、2枚の膜がくっついています。
そして、この硬膜の外側の隙間を硬膜外腔と呼ぶのです。
この硬膜外腔に薬液を流すのが、硬膜外麻酔です。
この硬膜外腔、上の模型のようにただの空洞ならばよいのですが、実は中には結合組織と呼ばれるものが入っています。
何に例えればよいか、ずいぶん考えたのですが、、、、
サキイカを裂いて、水でふやかしたようなもの(、、、こんなものしか思い浮かびませんでした)
そういうものが入っているので、カテーテルを留置するときに調子に乗ってどんどん入れてしまうと、まっすぐに進まずに左右どちらかに曲がったり、場合によってはUターンしたり、、。
何しろとても狭い場所ですから、けっこうデリケートな作業なのです。
TTOA ranran
TOKYO産科麻酔チーム