さいたま市の着物ファン応援隊、master_minminです!

着物イベントボランティア&日本着物スタイリスト協会認定着物フォトスタイリストでもあります。

(「着物フォトスタイリスト」は登録商標で、協会に認定されないと名乗れません)



振袖(ふりそで)の販売・レンタル・前撮り・着付けとヘアメイク(前撮り時と成人式当日)をまとめて行っている「はれのひ」が成人式当日(2018年1月8日)に営業停止。

早朝の予約時間に指定場所に行った皆さんがすっぽかされる、という前代未聞の事件がありました。(倒産、と言っていますが、それに必要な手続きがなされているのかもよくわからないので、今時点では「営業停止」としておきます)

それについて、被害者を責めるようなお門違いの書き込みがネットに散在しています。残念ながら。

とにかく!被害者の方に言いたいことは

騙されたご自分を責めてはいけません。

騙した方が悪いのです!!

それまで何年も会社をやっていているので、突然倒産する、などとは普通はわかりません。(同じ業界内で働いていたり、その会社と取引があったりでもしなければ)

また、呉服業界の人は「あそこ、経営危ないかも」という情報を知っていたとしても、営業妨害になりますから公言できないと思います。

経営が危なくなっていても、それをどのタイミングでどのように倒産したり、後処理したりするかは、社長や幹部の采配でかなり変わると思います。

今回はまさに最悪のケースかと。

もっと真っ当な社長だったら、預かっている着物は返却するなど誠意を見せることは可能だったと思います。(買取、レンタル、だけでなく、お母様やおばあさまのお着物を預けていらっしゃった方もいるでしょう)

私の知っている多くの呉服業界の方々は誠意があり、同じ状況だったとしてもこんな形での倒産、営業停止はありえないです。



とはいえ、こういった「人生の数少ない回数でイベント的にやる」サービスで、「こういうところ(会社)は危ない」 と見分けられる方法は全くないかというとそうでもないようです。

一般消費者であれば、類似の事に巻き込まれる可能性は常にあります。(はい、私もです)

それは振袖に限らず、冠婚葬祭、旅行、受験、手術など、人生で数回しかないイベント(顧客側が慣れていないもの)であれば、事件、事故が起きそうな時に気が付ける可能性もさらに下がってしまいます。

そんなことを考えている時にもらった、着物仲間の塩ちゃんからのアドバイス「危ない会社を見分ける方法」

( 塩ちゃんはメンズカジュアルのミシン仕立て着物などを制作しえいる、後冨服装製作所   http://gotomi.wixsite.com/gotomi を運営しています)

「挙行日が決まっているサービス」(冠婚葬祭、旅行、受験、手術など)で

→ 短期間に担当者がコロコロ変わる事業者は要注意。少なくとも挙行日が終わるまでは同じ担当者が見続けるべき。それが出来ない事業者は内部が病んでいます、とのこと

他にも

→「製品や物品の欠乏が著しい会社」 
      つまり、社内手配が機能していない

→「決算を公表したがらない会社」

→「地元の評判が悪い会社」

→「社長が遊び歩いている会社」

などなど。

ほかに「ブラック企業」の特徴になっている事などが起こる会社は基本的に危ないそうです。


また、てるみくらぶ や今回の件で、全額前払いは危ない、という認識も社会に広まるかもしれませんね。

同じようにサービス費用が高額になる結婚式場では、前払いは半額だけで、残りの半額は式後に払う、という形式を取っている所があるそうです。晴れ着サービスもそのような形が導入されるかも?

信頼に対しての詐欺的な対応は本当に腹が立ちますが、世の中は自衛が必要な場合もありますので、この機会に考えたいと思います。


※iPhoneXのポートレートモードでモノで撮ってみました
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「はれのひ」は一般的に言う「呉服屋」とは違うと思うのですが(扱っている商品が振袖、卒業袴といった式典、イベント専用の限定的なもので、販売よりはレンタルが主流?で写真撮影までを含めたサービス)、「アカン呉服屋」カテゴリーに入れてみました。

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2018年1月17日(水)  0:35追記

なお、

はれのひ、不適切会計の疑い…売上も資本金も虚偽の数字を公表   

   (Business Journal 2018/1/16)

によると、はれのひ、は
「日本標準産業分類に照らし合わせると、貸衣装業で呉服店ではありません。」
とのことなので、ご理解下さい。