濃い紺青鮮やかな星空の中。
アルプスの稜線が空と大地に境界線を描く。
一欠片の薄雲にのっかる真ん丸月の色は赤かった。
今宵の夜空は肌冷えする風を静かに運び、無意識に身構えさせる。
想いは惑い、現実を歪める。
あてどなくふらりと歩みながら、心許ない感情の形が幻惑の月に溶かされる。
道は示され、尚、迷いが入り込む。
行き場ない感情がすべてを巻き込む。
赤い月によって生み出された自分の影を見つめながら、見返されながら、永遠と思える時間をただ無為にやりすごす。
そろそろ、ゆるやかに眠りがやってきた。
また、明日の夢を見よう・・・