インドの安宿って値段が合っていないような気がする。ほんとに汚い。なのに高い。カルカッタに着いてサダルに戻りマリアという宿に泊まったが、汚いのでまたキャピトルに宿を替え、飛行機の予約変更とカーリー寺の詐欺師共に仕返しをすべく再び向かった。
地下鉄パークストリート駅の出入口を通り過ぎようとした時、男に声をかけられた。「今、何時ですか?」自分の時計は海外に出てきてから日本時間のままで、3時間半引いて計算しているうちに「いいですよ。観光の方ですか?」男は持っていた使い古しの市内地図をくれた。「これ、タダ?」「もちろんタダに決まっているでしょう。」一緒に歩いていると、男は身の上話をはじめた。ヴァラナシでリキシャの仕事をしていた時、牛とオートリキシャに挟まれ大怪我をして入院し、リキシャの免許を剥奪されて仕事を失い、再び免許を取るために家族でカルカッタに来たのはよかったが、家族が暮らせるだけの収入が全くなく、とりあえず仕事を探しているのだという。「どこか、働けるとこ知りませんかね?」「知らないよ。なぜインディアンに頼まないんだ?」観光で来ている日本人に仕事の相談をされて困ってしまった。「ごめんなさい。わかりませんよね。インディアンは助けてくれないんです。」と落胆した声で言った。「これから、どこに行くんですか?」「カーリー寺」「そこより、いい寺を知っています。よかったら行きませんか?」しつこく誘われたが、”何かあるな”と途中から思いはじめて来たので断り、地図をもらったお礼にチャイをおごった。すると男は「大事なのは、チャイじゃないんだ!仕事なんだよ!作業服があれば船の仕事ができるんだ。でも、買うお金がないんだ。お願いだ!作業服を買ってくれないか?お金はあとで必ず返すから、必ず返すから!」
でも、この男の悲痛な叫びに応えてやることはできなかった。なぜなら、作業服が300ルピーもするからだ。
地下鉄パークストリート駅の出入口を通り過ぎようとした時、男に声をかけられた。「今、何時ですか?」自分の時計は海外に出てきてから日本時間のままで、3時間半引いて計算しているうちに「いいですよ。観光の方ですか?」男は持っていた使い古しの市内地図をくれた。「これ、タダ?」「もちろんタダに決まっているでしょう。」一緒に歩いていると、男は身の上話をはじめた。ヴァラナシでリキシャの仕事をしていた時、牛とオートリキシャに挟まれ大怪我をして入院し、リキシャの免許を剥奪されて仕事を失い、再び免許を取るために家族でカルカッタに来たのはよかったが、家族が暮らせるだけの収入が全くなく、とりあえず仕事を探しているのだという。「どこか、働けるとこ知りませんかね?」「知らないよ。なぜインディアンに頼まないんだ?」観光で来ている日本人に仕事の相談をされて困ってしまった。「ごめんなさい。わかりませんよね。インディアンは助けてくれないんです。」と落胆した声で言った。「これから、どこに行くんですか?」「カーリー寺」「そこより、いい寺を知っています。よかったら行きませんか?」しつこく誘われたが、”何かあるな”と途中から思いはじめて来たので断り、地図をもらったお礼にチャイをおごった。すると男は「大事なのは、チャイじゃないんだ!仕事なんだよ!作業服があれば船の仕事ができるんだ。でも、買うお金がないんだ。お願いだ!作業服を買ってくれないか?お金はあとで必ず返すから、必ず返すから!」
でも、この男の悲痛な叫びに応えてやることはできなかった。なぜなら、作業服が300ルピーもするからだ。