2年前の2月。
突然心筋梗塞で亡くなった母の告別式を終えた週の土曜日、前からチケットを取っていた稲垣潤一のコンサートに行った。


主題のロング・バージョンが印象に残った。
母を想い出して涙を浮かべつつ…


さよなら言うなら今が
きっと最後のチャンスなのに
想いとうらはらな指が
君の髪の毛 かき寄せる


初めての親の死。
家内は既に経験済みだったが、誰もが生きていれば経験する。
特に男にとって、母親の死はインパクトが強い。


それから2年。
途中、父の末期がんと突然の死を受けて。
危うく、もっと更に哀しみを受けるところだった。


無理するなと言っても、家内は無理する性格。
今日は無理して少し遠くまで買い物に行った。
帰ってきて、かなり疲労感を覚えていた。
更に今日はストーマの交換もあり、一日が慌ただしく疲れ切っていた。


痛みがあっても、鎮痛剤は飲まない。
この後、痛みは治まるのを信じている。

元々直腸がんだけの手術が、縫合不全で追加手術。
ロング・バージョンの歌詞ように、シングル・プレイの予定が長くなった。


シングル・プレイのつもりが
いつか気付けばロング・バージョン
似たもの同志のボサノヴァ
ちょっとヘヴィーめなラブ・ソング


確かにヘヴィーな経験だが、ラブ・ソングはその方が受けるだろう。
いまはしんどい状況でも、いつかは笑って話せることを信じて。